「To Be マガジン」


営業ができない、数字が上がらない…

2005年、インテリジェンスに入社した久保田氏。自信をもって営業の仕事に挑んだが、数字が上がらない悔しさを痛感することになった。なぜ売れないのか。「社会人1年目はあちこちで鼻を折られました(笑)いま考えると、当時はお客さんの話をちゃんと聞いていなかった。毎朝5:30に起きて、業界に関するビジネス本を読み、日中はそれを実践する生活を1年続けて、2年目にやっと売れるようになってきました」


その後着実に頭角を現していった久保田氏は、入社3年目に25歳で最年少のマネージャーに、27歳で金融サービスの部長に就任した。組織を率いる立場として順調に滑り出したこの頃、久保田氏は念願の夢だった新しい仕事に取り組み始めた。それが現在の株式会社サーキュレーションのアイデアの基になる顧問ビジネスだった。部長職をこなす傍ら、週末にシニアと会って準備を進めた。そして1年半かけてインテリジェンスの経営陣から合意をもらい、サービスの立ち上げ資金を取得。自らが社長となり、社内ベンチャー「アイコモンカンパニー」をスタートさせた。


大企業ならではの利点と限界に悩む

「アイコモンカンパニー」を成長させる中で、久保田氏は新しい壁にぶつかっていた。

「誰よりもこのビジネスの可能性を信じていた。当初から多角経営を念頭に置いていたので、だんだん大企業の枠や強いルールを窮屈に感じるようになってきました。大きな組織は資金面では安心ですが、稟議が遅い。決定まで何段階も承認を得なくてはなりません。とにかくスピードが重要視される環境の中でルールが優先される状況。資本は既存の中核事業に投資されるので、新しいイノベーションはどうしても後回しになってしまうんです」


社員が増加し、会社の仕組みが出来てきたことを見届け、久保田氏は退職を決意。新しい転機を創り出した。2014年、31歳のときだった。


シニア人材の活用である顧問ビジネスに留まらず、社会全体で新しい働き方を創造する株式会社サーキュレーションを設立、代表取締役に就任した。前職の仲間と投資銀行や外資系コンサルティング会社出身のメンバーを迎えてのスタートだった。「組織基盤がなく、全て自分達で行う立上げ期を経て、よりやりたいことが定まってきた。」と久保田氏は語る。


大切なのは会社の伸びよりも、登り方が正しいかどうか

設立から約16ヶ月、社員数や売上は順調に伸びている。しかし久保田氏は満足していない。「山の頂上を目指すことが決まっているので、規模や売上などの数字よりも、登り方が大切。そして、登るプロセスが面白い。どの山をどのように登るのかを決めるのが、私の役割。そして目指す頂上は絶対なものではなく、社会のニーズに合わせて柔軟に変化させる必要がある。今どこにいるのかを、定量・定性面でしっかりと捉えていくのが重要だと考えています。


少子高齢化で労働人口が減り、終身雇用制度が崩壊していく日本は、新しい働き方を模索しているがその答えは未だ見つかっていない。「これからは有能な人は年齢に関係なく複数の会社で働き、いろんな組織や環境で自分の能力を発揮できる時代になるでしょう。株式会社サーキュレーションでは、経験・知見が循環する社会を醸成することを通じて、働く人を元気にしていきたいと考えています」という久保田氏。時代の変化を見据えて、新しい価値創造のために果敢に戦い続ける姿勢は、まわりの人達を強く惹きつけている。


株式会社サーキュレーション 代表取締役 久保田 雅俊
1982年 静岡県生まれ
2005年 株式会社インテリジェンス入社
2010年 顧問ビジネスの社内ベンチャーを設立、社長に就任
2013年 同社,初の社内ベンチャーにて社員数40名まで拡大後、退任
2014年 株式会社 サーキュレーションを設立、代表取締役に就任
取材:株式会社ToBe 代表取締役 四分一 武 / 文:ぱうだー
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ノマドジャーナル編集部
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