CIRCULATION LOUNGE(サーキュレーションラウンジ)は「次世代リーダーサミット〜これからの社会変化の中で活躍できるビジネスマンとは〜」をコンセプトに、今注目のオピニオンリーダーや経営者をゲストに迎えサーキュレーション代表の久保田と対談を行うイベントです。

第19回目となる今回は2017/9/14 (木)に、ランサーズ株式会社代表取締役社長の秋好陽介さんをゲストに迎え「新しい働き方」をテーマに語り合いました。

ゲスト:秋好陽介(左)

ランサーズ株式会社代表取締役社長。PHPプログラマーというバックグラウンドを持ち、クラウドソーシング業界のリーディングカンパニーである現在のランサーズ株式会社を2008年に創業。最近では「pook(プック)」という時間や場所ベースで得意なことや趣味を売り買いできるCtoCサービスや月額報酬50万円以上の仕事を紹介する常駐型・実名制のプロフェッショナルタレントサービス「Lancers Top」をリリースするなど新しい領域へチャレンジしている。
個人としては、筋トレにはまって体脂肪率5%を実現。

ファシリテーター:久保田雅俊(右)

株式会社サーキュレーション代表取締役CEO。学生起業や大手人材会社でのイントレプレナーを経て「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」をビジョンに株式会社サーキュレーションを創業。ビジネス領域のプロ人材を活用して企業の経営課題を解決するコンサルティング事業を中心に新しい働き方の価値観を創ることを推進している。

クラウドソーシングが日本で定番ツールになるためのキードライバーは何か?

久保田:
まず、ランサーズさんに近い話題から聞いてみたいと思います。アメリカではクラウドソーシングが仕事をするための定番ツールになっていますが、日本では一定の活用は進んでいるものの欧米ほどの地位を築けてはいないと思います。どういう背景があると考えていますか?

秋好:
企業側にボトルネックがあると思っています。日本の企業の多くは阿吽の呼吸で仕事をしていく文化が根強く、欧米ほどジョブディスクリプションを切り要件定義を明確にして「この仕事だけあなたにお願いしますよ」という行為に慣れていないんですよ。僕らもここを切り開くために戦っています。

久保田:
確かにそうですね。今後、日本の企業も変わっていかないといけないと思います。ちなみに、そこをうまく乗り越えることができた企業の事例はありますか?

秋好:
ちょうど良い事例があります。
ソーシャルメディアマーケティングやネット情報の監視サービスをしているIT企業さんに、社員一人ひとりに一定額のランサーズフィーという予算を設定し、強制的に使ってもらうようにして頂きました。そうすると、自分の抱えている仕事の中でどの部分をアウトソースしようか考え、業務を細分化できるようになるんですね。結果として生産性が向上し、最終的には2年間で売上が400%アップしたと聞いています。

久保田:
日本の企業のほとんどがクラウドソーシングの活用によって生産性が上がるというところまでイメージできていないと思います。生産性が上がる一番の理由はどのようなものなのでしょうか?

秋好:
一番は日本の企業では無駄が多いことです。日本人は全部自分でやろうとしてコア業務に集中できないんですよ。先ほどの企業でクラウドソーシングに切り出された業務は、社内用のパワポを作ったり記事作成したりバナー制作したりなど人それぞれです。ただいろんな業務の中でコア業務以外を切り出すことで、コア業務に集中できるようになったりスキル向上に時間を投資できるようになったりするんですよ。

注目の新しい働き方は何か?〜複数のスキルや経験を自分の中で昇華できる「複業」〜

サーキュレーションラウンジでオープンタレントプラットフォーム構想を語る秋好社長

久保田:
次に、今注目している「新しい働き方」について伺ってみたいと思います。どんな「新しい働き方」に注目していますか?

秋好:
まず、リモートワークですね。そう思ったきっかけは、うちの社員が「世界一周旅行をしたいので会社辞めます」って言ってきたんですね。そこで私は「『時間と場所にとらわれない新しい働き方を創る』というビジョンを掲げるランサーズにいるのだから世界を旅しながら一緒にやろうよ!」と伝えました。ただ、私自身そうは言ったものの「本当にできるかな?」と不安に思ったのが正直なところです。
実際にはじめてみると、彼は毎日Facebookでインドネシアやメキシコとか今いる国での写真をあげながら、同時に毎日チャットで仕事のコミュニケーションも取っているんですよ。もちろん、彼がエンジニアという職種だからこそというのもあると思いますが、インターネットでグローバルが繋がっている現在では全く問題なかったです。私自身もゆくゆく社長としてリモートワークができるのか挑戦してみたいなと思っているので、とても羨ましいです。

次に、特に注目している働き方は複数の仕事をする意味の複業ですね。複数の会社で働くことを許可すること自体、企業のオープンイノベーションだと思うんですよね。
逆に、個人としては複数の会社での業務やスキルが自分の中で掛け算になって新しいものを自分の中で生み出せる「インナーイノベーション」みたいなものが起こると思うんです。「インナーイノベーション」という言葉は今思いつきましたが、そういうことが起こるのは本当にいいなって思います。

久保田:
新しい働き方を実践している人たちって、気楽さや自由さを求めているのではなくてプレッシャーに耐えチャレンジを積み上げて自信をつけてきたからこそ、新しい働き方ということにもチャレンジしているというイメージがあります。

秋好:
そうですよね。自由の裏にはしっかり責任があり、責任を取っているからこそ自由だし、自由だからこそ責任がある、おっしゃる通りだと思います。

実は、ランサーズもサーキュレーションさんの専門家の方に支援頂いています。その方は本当に優秀な方で人脈もあるので、自分で営業していけば確実に案件を取っていけるのにどうしてサーキュレーションさんに登録しているのかと思って直接聞いてみたのです。
その答えが本当に面白くて「確かに自分のネットワークの中で声をかければ案件は取れます。ただ、そうすると今の自分の延長線上で終わっちゃいます。なぜサーキュレーション経由でやるかというと、サーキュレーション経由だからこそ紹介してもらえる企業の案件にチャレンジできて、そうすると全く新しい経験が自分の中に蓄積できるからなんですよ」と仰っていました。優秀な方ほど新しいチャレンジに貪欲で、その結果として自分の中で新しいものを生み出すことができるのだとハッとしました。

新しい働き方時代に求められるスキルは?〜1つの職種やスキルにこだわることからの脱却〜

サーキュレーションラウンジ_ランサーズ秋吉社長とサーキュレーション代表の久保田

久保田:
昔は1つのスキルに特化してそれを伸ばせっていう考え方が主流だったと思いますが、今はだいぶ環境が変わってきています。例えば、プログラムが書けるようになるまでなら能力の高い人だと3ヶ月くらいで習得してしまうし、社会人1年目の人が簡単に新規事業にチャレンジ出来てしまいます。
まず1つ突き詰めたスキルを持ったらもう一つのスキルを突き詰めることで、100人に1人のスキルが2つ組み合わさって1万人に1人になることが求められていく、私はそんな風に思っていますが今後はどのようなスキルが求められていくと思いますか?

秋好:
1つのスキルだけで食べていける時代でなくなったことはとても実感しています。ウェブ開発の話になりますが、ちょっと前はRubyでRuby on Railsというライブラリを使ってウェブサイトを作るのが主流でした。でも、今年一番盛り上がっているのはpythonを使った機械学習で、その他にもスマホアプリを作るにはswiftという言語が出てきたり、別の文脈ではgoという言語も盛り上がったりしています。数年で役に立つスキルが変わってきているんですね。
「変化する」「チャレンジする」というスキルというか姿勢が本当に大事だと思っています。私自身、起業したときは人前で話すことがとても苦手で、それもあり引きこもり気味に鎌倉に本社を置いたほどです。ただ、ランサーズの代表としてビジョンを語るという目的や必要に駆られて人前で話すようになって、PHPプログラマーからはじまった私が今では会社のリーダーとして新しいマーケットに挑戦し続けています。

次世代のリーダーサミットとしてCIRCULATIONLOUNGE

サーキュレーションラウンジの閉演

第19回目のCIRCULATION LOUNGE(サーキュレーションラウンジ)は、ランサーズ秋好社長の筋トレ話での盛り上がりから始まり、新しい働き方の非常に濃い語り合いを経て、盛況のうちに終わりました。今後も定期的に開催される注目の対談をnomad journal(ノマドジャーナル)でレポートしていきます。