CIRCULATION LOUNGE(サーキュレーションラウンジ)は、今注目のオピニオンリーダーや経営者をゲストに迎えサーキュレーション代表の久保田と対談を行うイベントです。

今回のパネルテーマは『市場から本当に求められる“価値ある人材“の「今まで」と「これから」』。ゲストには株式会社キープレイヤーズの代表取締役高野秀敏氏を迎え、ゆったりとした中にも重要なピースが散りばめられている、そんな会となりました。

僕、No visionなので。来たらやるっていう、そういう作戦

久保田:今日はお越しいただきまして、ありがとうございます。高野さんってこういうパネルディスカッションはどのくらいのペースでやってらっしゃいますか?

高野:基本スタンスは、待ちなので(笑)。頼まれたらやらせていただいています。こうしてよ!とか指示していただけると動けるんですけど、指示がないとやらないんです(笑)。

久保田:サラリーマン気質ですね(笑)。今日はサラリーマンの方が2018年を迎えるにあたってのヒントになるようなお話ができればと思っています。

高野:良いですね。私、サラリーマンが本当に大好きなんで!(笑)

私のご紹介を軽くさせていただければと思うのですが、様々な経験を通してですね、人は、なかなか平等には生まれてきていないもんだな、というのをものすごく感じまして、将来は、世の中や人の役に立つ仕事がしたいなという風に思い、当時(1999年)まだ上場してないインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入ったという経緯です。当時は本当にベンチャーに行く人がいなかったので、自分が起業するよりもかなり大変な意思決定でしたね。今の時代にはフィットしないかもしれませんが、当時の上司が自分より遅く、深夜まで働いてるのに、朝来るともう既に来ていて、とにかくバリバリ働いてるのをよく目にしていまして。当時のインテリジェンスには、個性的で結果も相当残せる人材がたくさんいたので、そんな環境にいたからこそ、今があるって思いますね。

私が独立したのが2015年で、キープレイヤーズという会社を立ち上げ、人材紹介をメインでやっています。IPO支援を多々やらせていただく中で、いろいろ投資をするようになりました。3年で上場したクラウドワークスや、メドレーにも投資しています。バングラデシュでも会社をやっています。

いろいろ投資していたら、バングラデシュ人に会い、彼が日本とバングラデシュを繋いでいきたいということを2011年ぐらいに言っていて。じゃあちょっと行ってみるかと。

軽い気持ちで行ったら、相当気に入りまして、危うく国籍変えようかと思ったんですけど。なんか国籍変えると日本に戻ってくるのが大変とのことだったので、やめました(笑)。

久保田:そういう経緯だったんですね(笑)。時間のかけ方としてはそれぞれの仕事に何パーセントずつぐらいというイメージですか?

高野:これよく聞かれるんですけど、何パーセントずつ働いているっていうのはあんまり考えたことがなく、基本は来た球を打つという感じですね。僕、No visionなので。来たらやるっていう、そういう作戦です。

久保田:No vision作戦、いいですね。

高野:No visionの中で意識していることは、即行動することですね。

久保田:エージェント業でもすごく活躍されていて、よくお名前も聞くのですが、一番自分が長けてる、尖ってると思うポイントはありますか?

高野:長くやり過ぎててもうあまりよく分かんないんですけど(笑)。ただ、たまたま向いていたんですよね。結局20年経ってもなぜできているのか、あんまり分かんなかったっていう結論で。ただ一つだけ他の人よりも優れていたのかなって思うのが、比較的本音でみんながしゃべってくれるっていうところですね。あと、この会社が伸びそうだっていうことについてはとてつもなく昔から興味があって、嗅覚があるかもしれませんね。

今までとこれからの活躍人材とダメ人材とは?

キープレーヤーズ高野さん1

久保田:今回のパネルディスカッションの大テーマは『市場から本当に求められる“価値ある人材“の「今まで」と「これから」』ということで。一つ目のテーマにいきましょう。「今までとこれからの活躍人材とダメ人材とは」。そもそも、今までの転職サポート件数は何件くらいですか?

高野:サポート件数はもう数えてないですが、独立してからの名刺を整理してみたら、23,000枚くらいあったので、結構な数の方にお会いしていますね。

久保田:23,000人!今から会おうと思ったら相当難しいですね。

高野:無理ですね。なので若いうちに人にいっぱいお会いしたんでしょうね。あと意外と保存してましたね。やっぱりご縁を大切にすることが大事なお仕事だと思いますので、これからもちゃんと保存しておこうと思っています。

久保田:どうですか、その23,000人とお会いしたからこそわかる活躍人材、ないしはダメな人材。

高野:そうですね、結局、結果を出しているかどうかっていうことだけかなと思います。ただ、今日お越しいただいている方を拝見すると、だいぶお若い方もいらっしゃるので、少し補足しますね。お若い方で且つ大企業に勤めていらっしゃると、「結果」と言われてもチームでやっていて、特に定量的な結果について説明するのが難しいことってあると思うんですよ。ただ外に出ようとすると、結局何ができる人なのかを明確に言えないと、しんどいかもしれません。その組織の中でやっていくんだったらそれでも良いんですけど。年齢で縛りたくはないですが28歳以降だと、特に自分の強みを明確に言えるような仕事の仕方をしていてほしいですね。言えないから駄目ってことじゃないですが、明確に言えないと、結局現職を辞められない人になっちゃうと思います。

外に出るのか、中にいるのか比べて、いつも転職考えてる人とかいるじゃないですか。それはやめたほうが良いですよね。いつも起業を考えてる人もいますよね。そう思うならやったほうがいいという結論なので。久保田さんのところにも絶対来るでしょ?「僕も起業したいんですけど」みたいな。

久保田:ありがたいことですけど、びっくりするぐらいご相談頂きますね。答えられる範囲ではお答えしていますけど。

そう、活躍人材についてですが、まずその仕事をする動機とかをはっきりできていることが結構大事だと思っています。プロフェッショナルってまさにそうだと思うんですけど。

高野:なるほど。

久保田:何のために働いてるのか、とか、なぜ働いてるのかを探しちゃ駄目なんですよ。さっきの高野さんの話じゃないんですけど、ずっと探してる方もいるんですよ。なんで自分は働くのか、という疑問ももちろんですが、今いる場所での動機を設定していることが重要で。そうしないと、基本的には、やっぱり今の環境でマックスに成長することがベストじゃないですか。なので、動機がはっきりしてるっていうのはすごい活躍イメージありますね。活躍している人材は、ぱっと答えるときに自分が今こういうことに取り組みたいって、大体ちゃんと言えるんですよね。

特に何かを変革していく人材とかもテーマがそうですね。根本的にはみんな活躍する要素は絶対持ってるはずなので。理由とか動機をしっかりさせるというのは、結構大事かなと思ってますね。

会社の中での「キャリアパス」にとらわれ過ぎるのもすごく危険なことだと思います。どちらかというと、ミッションが明確な仕事を選んでいくほうがよいと思っていますね。

高野:そうですね。最初に営業で入ったとか、経理でやってきたっていう人が大きい会社に行った場合。通常人事異動して職種の転換になると思います。その職種の転換となるときに、多分何も考えないとそのまま転換されると思うんですけど。その時点で自分がどの職種でいくのかみたいなことを、やっぱり明確に意思決定する人がいて。やっぱり意思決定する人は基本的にはできるようになりますよね。何かを捨てないと駄目で。よく若手で一般的な社会で優秀と言われるような学校とか会社にいる方が陥りがちな罠は、できるだけ選択肢を残して広く保とうとするんですよ。やっぱりコンサルティングファームに行こうと思う、いろんな会社に通じる力が身に付くからっていうの、これよくある話なんですけれど。どちらかって言うともう思いっきり僕は絞ったほうがいいと思っていて。自分はもう非常に凡人だということを学生の頃から確信していたので、絞り込まないと絶対勝てないと思っていました。僕は何かキャリアを取るなら絞ったほうが良いと思いますね。

久保田:そして結果、突き抜けたんですね。

高野:何かで一番になって、突き抜けたらそこからの横展開は割と応用が利きます。

久保田:本当にそう思います。以前は、1000人に1人、万人に1人ぐらいの一番をなんでもナンバーワンって言いがちだったと思うんですけど、最近もう時代変わってきて、100人に1人の一番になると、職務レベルとしては高いんですよね。

高野:確かにそうですね。いろいろ細分化されてるからなんですかね。

久保田:細分化もそうですし、情報収集も早くできるようになったからですかね。3年ぐらいしっかりそれに取り組んで、目標設計できてると、一つ突き抜けるチャンスって、以前よりも上がってんじゃないかなと思いますけどね。

高野:いくらでもある気はしますよね。久保田さんみたいになれます。

久保田:いや、私自身まだまだ修行の身ですので(笑)。すみません。

高野:この事業を作ったのは本当にすごい、本当にすごいなと。何ていうか、感想を述べている場合じゃないんですけど(笑)。

久保田:社会課題解決と、マーケットがあるっていうこの両立をやりたかったんですよね。本当にすごくやりがいを持って、やれていますね。月曜日の朝起きたと思ったら金曜日の夜だった、というようなときがありますよ(笑)。

高野:何を自分の職業にするのかっていうマインドセットが、できている人はもうその時点で勝利な気がしますよね。マインドセットができるかできないかでだいぶ人生が変わるような気がしますね。

久保田:だから強みは「迷わないこと」みたいなタイプはやっぱりいいですよね。

高野:迷っちゃうからね、もう常に。

久保田:もちろん迷いは尽きないですけど、決断が人生ですからね。

高野:一応僕も迷わず来た風には装っていますけど、基本的には毎日悩んでるんで。ただ手は止めてないんで。悩んではいるけど。動いてはいるっていう、そういう状態ですね。

久保田:考えたり悩んだりすること大事ですけど、自分の人生の道にずっと悩み続けてるのは損かなと思いますね。

高野:そうですね。もったいないです。

“プロフェッショナル”の条件を一つに絞るとしたら?

久保田 2つ目のテーマは「“プロフェッショナル”の条件を一つに絞るとしたら」

高野:私もう同じものしか出てこないんですけど、結果を出すことだと思っています。結果を出すために、どういう準備をするかみたいな。どんどん今よりプロが求められてますよね。特に私の場合も正社員のスカウティングもやっていますが、今こんなに求人があるのかっていうぐらい求人あるんですよね。過去こんな経験はないですよ、この仕事してて。そして採用の水準が全然下がんないんですよ。社員の人に求めてるレベルはむしろだいぶ上がったんじゃないかなって思ってますよね。だからもうまさにね、会社員になってる人自体がプロ化してかないと、いけないような時代に来たのかなっていう気はしますけどね。

久保田:プロの職を得てる方々って思ったよりいるなって感じですね。

大企業の方とお話ししていても、自分の尖りが何かっていうことを、ちゃんと定義化はしてないけど、保有してるなっていう方もいらっしゃいますね。あと特にもう若くしてその道を志してる人。自分のプロフェッショナルな条件や自分の道を持っているのかが、プロフェッショナルの条件だなと思っています。こういうふうに進むんだっていうことを結構はっきりできている人たちはぶれないプロっていうイメージですね。というのと、やっぱり同じで、結果出してるのがもう絶対ですよね。

例えばその今の業績に対して何パーセントでしたみたいな結果って、そんなに大事ではなくて。その自分が出した結果をどう話して、どういう風にその成功体験を自分でインプットし、それによってどんな職務を得てるかみたいなほうを知りたいんですよね。その背景をちゃんと説明できたり、本当にそれに自信を持っているか、それも含めて結果を出すことが大事だなと思いますね。多様化の時代に、かなりシンプルな回答になってしまいました、「結果」だと。

サーキュレーション久保田、キープレーヤーズ高野さんとの対談にて

高野:でも、求められてることはそんなに変わらないんじゃないですか。

久保田:そうだと思いますね。

2018年挑戦すべきこととは?

高野:なんか抽象的な話ばっかりしてもしょうがない気がするので、具体的にお答えすると、仮想通貨じゃないですかね。もうすごい来る、来ます。でも一方で温度差も感じていますね。ちょっと父が今入院していて、ちょっと日曜日に実家に帰ってたんですけど。姉が2人いるんですが、仮想通貨について話したところ、それ美味しいの?みたいな感じでしたけどね。もう全然興味がない。でも全然興味がない姉でもメルカリはやってるっていう。これには驚きましたけど。もうやってる方はもう説明はいらないと思うんで。やったことない方は、一回触ってみる価値はあるかなと思いますね。やってみた判断でいい気がする。

久保田:保証はできないけどやったほうがいいですよね。

高野:新しいサービス、新しいテクノロジーが出たときは、私は率先して一応やるっていうつもりで。自分自身はもう残念なことにそういうものを自分で作るっていうのはできないですから。でも何かその周辺のことができるんじゃないかっていう思考でいつも考えてますね。面白いですね。エンタメな感じですね。

キープレイヤーズ高野さん2

久保田:最近そのプロたちの話をお聞きしていると、すごくシンプルに言うと、本当のオペレーションはAIが取っちゃうよって言ってるんですよね。 例えば企画書を書けるとかアイデアが秀逸とか、それを形にしていく推進力とか。それこそその営業マンだったら顧客の課題等を聞いたり、仮説を立てたりとか。今までどちらかというとその何ていうのかな、社内でもクリエイティブな人しかできないと言われていることが残っていく仕事なんですよね、すごく簡単に言うと。

なので実はあるんですよ。どんな仕事でも。一営業として顧客のためを思えばそこって存分に自分の提供価値ってあるんです。

あと、実行を見ているとか、実行の経験があるっていうことは実はもっと大事で。例えば人前で話すっていう、アナログのコミュニケーションって実はこれからも動画になったりとか、3Dの映像で他の国としゃべったりするときにもプレゼンテーションとか、力強く話せる、説得力があるとか、調整力があるかとか、大事なんですよね。

高野:対面のところはこう意外となくならないって調査も出てますよね。

久保田:昨日ちょうどCTO meetupっていうイベントを弊社でやっていたんですけど、とにかくCTOの方々って、すごくしゃべれるんですよ。CTOがコミュニケーション力がとても高くて、ロジカルで、合理的。専門スキルも持ちながら、ちゃんと自分のことをアピールしたり、説得できたりとか、本当に素晴らしいですよね。

〜質問タイム〜

質問者:お話ありがとうございました。結果が大事っていうのがあると思うんですけど。少し細分化して知りたくて、それがこう利益みたいなところなのか。もしくはこれは何人の人を幸せにしたんだみたいな部分なのかで言うと、どっちのほうが強いですか?

高野:別に定量的でも定性的でもいいと思います。

ただ、他人が認めるものです。評価は他者評価が全てですね。

質問者:それがすごく気持ち寄りとかでもいいんでしょうか。俺は何人幸せにしたんだ、みたいな。

高野:気持ち寄りだと仕事上で評価するのは難しいと私は思いますね。みんなね、気持ちはあるから。

質問者:で言うとやっぱり分かりやすいのは、何人ユーザーを集めたとか。いくら利益が上がったとか。

高野:そう、数字が一番簡単ですよ。別に売り上げじゃなくても、プロセスを短縮化するとか。生産性を向上するとか、全ての職種に可能な、何らか定量化できる仕事があるはずなので。

質問者:ありがとうございました。

久保田:出した結果だけでもすばらしい評価を得られますし、その成したことをちゃんと表現できたり、プロセスを話せたり、また同じ立ち位置になったときに、同じ立場で同じことを実行できるみたいなのが結果から得る非常に重要なことだと思います。

高野:結局今、ソーシャルの時代なので。「●●さんって、ぶっちゃけどうなの?」というような連絡が毎日来るわけです。もう共通の友達のところもわかる時代だから、そうやって評価を簡単に聞ける時代です。だから別にいいんですよ、自分としては定量的にそこまで言えなくても、もしご自身のまわりの人が「彼はいいですよ」と。「彼は最高ですよ」と言ってくれる人がいるだけで仕事はバンバン来ると思うんで。だから今そういう意味では前より良い時代になったのかもしれないですね。

久保田:会社の中とかが見えるような構造に昔よりなってきましたね。

高野:ぜひ、周りから求められるような人になっていってもらえればと思います。

久保田:そうですね。では、皆さんありがとうございました。

今回のテーマは、『市場から本当に求められる“価値ある人材“の「今まで」と「これから」』。改めて自分を見つめ直せる素敵な時間となりました。

CIRCULATION LOUNGEはこれからも定期的に開催予定ですので、お楽しみに。