注目ベンチャーの経営者やオピニオンリーダーをゲストに迎え、サーキュレーション代表の久保田と対談を行うイベント、CIRCULATIONLOUNGE(サーキュレーションラウンジ)。

1月17日(水)に開催された第23回のゲストは、ブライダル事業を中心にさまざまな感動を創り出す株式会社ポジティブドリームパーソンズ代表取締役の杉元 崇将さん。2016年7月には若手起業家の世界的ネットワークEO TOKYOの会長に就任もしています。「感動する仕事を生み出せる人材とは」をテーマに語り合いました。

ゲスト:杉元 崇将さん(右)

株式会社ポジティブドリームパーソンズ代表取締役社長。1997年、株式会社ポジティブドリームパーソンズ設立。ウェディングプロデュースやゲストハウスの企画運営に始まり、その後ホテル施設の運営受託や複合施設の企画開発に多数参画。ウェディングからスタートし、現在ではホテル・レストラン・フラワー・バンケット・コンサルティングなど6つの領域へ事業を拡大。 「感動で満ちあふれる日本を創ってゆく。」をコーポレートビジョンに掲げ、日本のモノ創りではないコト創りの強みを再編集した、日本No.1の感動創出企業の実現を目指す。
2012年 グロービス経営大学院修了(MBA取得)
2013年 第13回 EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー セミファイナリスト選出
2016年度 世界最大級企業家グループの EO TOKYO会長に就任

ファシリテーター:久保田 雅俊(左)

株式会社サーキュレーション代表取締役CEO。学生起業や大手人材会社でのイントレプレナーを経て「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」をビジョンに株式会社サーキュレーションを創業。ビジネス領域のプロ人材を活用して企業の経営課題を解決するコンサルティング事業を中心に新しい働き方の価値観を創ることを推進している。

“会社での成功”から“どう社会へ貢献するか”へ

久保田:それでは早速1つ目のテーマ「感動させる仕事ができる人や組織の特徴とは」。杉元さんにはぜひお聞きしたい。どのように思われますか?

杉元:まず、僕のような経営する側の立場で話していくと、感動させる仕事ができる人や組織の特徴は、会社のミッションバリューや会社が何を実現したいかを伝えて共感してもらう形を創れることです。そうじゃないと、みんなをワクワクさせたり、ワクワクした働き方ができないと思うんです。

一方、企業で働く側である皆さんの立場では、どうやって自分たちで感動する仕事を創っていくかが大事ですよね。会社が何をやってくれるかというよりも、自分たちが会社や社会にどう貢献できるかという時代に変わってきていると思います。

リンクアンドモチベーションっていう会社がありますけど、彼らがよく言っているのが「社員一人ひとりが自分の会社を経営している」ということ。自分で自分を経営するセンスを身につけないと、今後自立できない。そう考えている人が周りにいるといい仲間ができて、もっとワクワクしながら、やりがいをもって仕事ができると思いますね。

株式会社ポジティブドリームパーソンズ代表取締役社長の杉元さま1

久保田:そうですね。僕は感動する仕事には2ステップあると思っていて、ひとつは結果を残した仕事。まず仕事というのは始めから感情的なものではなく、結果を残して初めて感情的になる世界だと思っています。

もうひとつは杉元さんもお話されたように、ソーシャルインパクトだと思います。従来は、会社の利益を出した、社長の期待値を超えた、といった感動の世界があったかもしれません。けれど、これからは自分のやっている仕事がどう社会に紐付くか、そして、社会を良くするかがはっきりしている仕事しか、広がっていかないんじゃないかなと思うんです。社会的な価値基準を有していて、それがどこに繋がっていくかを想像できる力を身に付けたいですね。

杉元:今聞いていて思ったのが、感動したり、やりがいがあると思ったりした仕事はどこかでアウトプットする機会があると思うんです。今日の僕らのように。

それと同じように、企業に属していても、キャリアや成果は先輩から後輩に伝えるべきだと思うんです。大変だった仕事も、やりがいや達成した誇りを伝えることでその瞬間の感動だけでは無く、未来に対しての感動に繋がりますよね。

久保田:感動を与えてくれるマネージャーは、「●●さんの仕事は、こういうところが良かった」と自分の仕事に対してわかりやすく価値を与えてくれますよね。そういうマネジメントはすごく大事。でも大企業とかではされている会社が少ないんじゃないかな。御社はすごくそういうマネジメントをされているイメージがあるのですが、褒める文化ですか?

杉元:これまではそうでしたが、今は「褒める」から少し変わって「感謝する」という形が近いですね。例えば「ありがとう」の気持ちを込めたカードを渡すなど、感謝の気持ちをわかりやすく伝えることをいろんな仕組みの中で行っています。

久保田:従来のピラミッド型組織は、とにかく仕組みを作ってPDCAを回して…となってしまいます。そんな組織に、エモーショナルなものを持ち込んでいいのか論がありますよね。

でも私は持ち込んでいいと思うんです。自分自身も感動する仕事をしたいですし。杉元さんはいかがでしょう?

杉元:うちの会社はそういう意味で過渡期ですね。これまでは成長していく中である程度システム化する部分も必要でした。でもそうすると一人ひとりの自由度が減るわけですよね。僕はそこでもう一回、一人ひとりが自立した人として、お客さんに寄り添って、やりがいを持ってもらうという時期が、まさに来ている感じがしています。「ありがとう」と伝える仕組みも、そちらへと会社を進めていく上で大切なことだと思います。

大切なのは、自分の中の仕組み創り

久保田:続いてのテーマは「デキるビジネスパーソンがやっている“自分のココロを満たす習慣”とは」。私は去年1年間は呼吸を意識していまして、朝8分間の瞑想をやっていました。それまで、スキルの習慣化はいろいろやってきたんですよね。毎日明るくいたい、今日一日こういうふうに過ごしたいという気持ちがあったので、自己啓発もやりました。

杉元:僕も20代のとき、自分を高めるためには意識が重要だと思ったので、自己啓発は結構やりました。でも10年経って66億しかいかなかったという、僕にとっては屈辱的な恥ずかしい経験があって、それを二度と繰り返したくないと思い、今までと全てを真逆にしようと思ったんです。その当時、アメリカの優秀な経営者が何をやっているか相当調べましたね。多くの人がやっていたのが、水をたくさん飲んで新陳代謝を促すこと、スポーツをすること、それとフルーツを食べることだったんです。それから僕も習慣として、一日最低2リットル水を飲む、週3~4日3kmほど走る、朝はフルーツだけ、これをもう10何年間やっていますね。

その場しのぎで行動しても駄目で、自分の中に仕組みを創ることが大切なんだと気付いたのが30代です。イチローがルーティンを守り、高いパフォーマンスを維持しているのと同じように、優れた経営者は習慣を大切にしているんだな、と。

株式会社ポジティブドリームパーソンズ代表取締役社長の杉元さま2

久保田:なるほど。特に杉元さんは世界のリーダーと触れ合う1年間だったと思うのですが、世界のリーダーの習慣やトレンドで気付いたことはありますか?

杉元:習慣とは少し違うかもしれませんが、彼らは常にイメージトレーニングをしているんですよね。言語などが違う相手にも自分が伝えたいことを伝えるために、何が言いたいかよりもそもそも「相手にどう伝わってほしいか」をイメージトしていて、そこにとにかく向き合っています。世界観を自分の中で想像することができている人が多いんじゃないかなと思います。

大事なことは自分のテーマをはっきりさせておくこと

株式会社ポジティブドリームパーソンズ代表取締役社長の杉元さまとの対談にてサーキュレーション久保田1

久保田:では、本日最後のテーマです。「20年後の“感動する仕事“を担うために今鍛えておくべきこととは」。

20年後は現在刻々と進んでいる情報革命を経て、ライフスタイル自体が大きく変わっていると思うんです。もちろん働き方も大きく変わっている。

それをイメージして話すと、昔は何かを鍛えるのに、10年やり続ける必要がありましたが、それが今は3年、場合によっては1年間、思いきり集中して鍛えれば、頭ひとつ出ちゃう感覚なんですよ。日本は頭一つ出ると叩かれるから、そこで逃げちゃう人も多いんですが、頭二つ出ればもう誰も何も言わなくなるんです。そこまで行くのに、センスがいる領域でも5年とかで行けてしまう。

だからこそ、今鍛えておくテーマをはっきりさせておくことがまず大事だと思います。多様性を認める時代なのでスキルというより、「あなたのテーマは何?」ということやその設計が重要になるんじゃないかなと思っています。

 

杉元:確かにそうですね。僕が直感的にこの言葉を聞いて頭に浮かんだことが2つあります。ひとつは、先ほど自分で自分を経営するセンスを身につけると伝えましたが、これはより一層必要になってくると感じていますね。

もうひとつはポジティブさ。良く言うと楽観主義。反省しなきゃいけないこともあるけど、物事を前向きに考えることが大切だと思います。20年後に感動する仕事をするには、まず半年後や1年後を見据えてポジティブに何かを実現していこうと考え、行動する。これから部下を持つミドルのリーダーは、実現したいビジョンを伝える形でリーダーシップをとるといいと思います。

20年後、ライフスタイルはさらに変わっているかもしれませんが、人間である以上、物事の捉え方や取り組み方がすごく重要であることは変わらないと思います。

自分で自分を経営するセンスをより身につけていくこと、そしてポジティブでいること。精神論になっちゃいますが、人を動かすということは、スキルじゃなくてハートや取り組み方ですし、やっぱり何よりもそれが重要だと思うんですよね。結果も重要ですが、そういうことが20年後の感動する仕事になるんじゃないでしょうか。

久保田:杉元さん、素敵なお時間をありがとうございました。

「感動する仕事を生み出せる人材になるために」第23回CIRCULATION LOUNGE

株式会社ポジティブドリームパーソンズ代表取締役社長の杉元さまとの対談にてサーキュレーション久保田2

杉元氏の持つ、明るい雰囲気のおかげで終始和やかな時間となった、第23回CIRCULATION LOUNGE。一人ひとりが「感動する仕事を生み出せる人材」へのきっかけをもらえた時間だったのではないでしょうか。