SNSの利用率は年々上がっており、1日あたりのSNSの利用に費やす時間も日々増加しています。自社のSNSアカウントを持っている企業も多いのではないでしょうか。

しかし、SNSを集客に活用できている企業は少なく、ほとんどの企業が広告の運用を広告代理店に頼り切っているというのが現状です。そのような状況の中で、手数料の高さや実行スピードの遅さなどから、インハウス化を検討したいという声を最近よく聞きます。

そこで本記事では、サーキュレーションで行われたSNSマーケティングのプロによるセミナーの内容をもとに、SNS運用型広告をインハウス化していくために理解しておくべき4つのポイントを解説します。

鈴木伸二氏

セミナー登壇者様:鈴木 伸二氏

株式会社NextStage 代表取締役社長、grame株式会社 代表取締役社長。総合広告代理店からSIベンダーにて制作ディレクション及びデジタルマーケティングに従事。現在は、SNSから得られる情報を主体とした自社サービス( Instagram画像収集サービス|photme)やSNSマーケティングのコンサルティング業務を行う。

今、SNS運用型広告のインハウス化を検討するべき理由

まず1点目は、今SNS運用型広告のインハウス化を検討するべき理由です。最近広告運用に関して、下記のような悩みをよく聞きます。

  • めぼしい施策はほとんど実施してしまい、成果が頭打ちの状態になっている
  • 代理店の提案スピードが遅い
  • 代理店がどのような運用をしているのか不透明
  • 運用手数料が高い
  • 広告予算が少ないので、自社で広告を運用したい

同じような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

運用型広告の自由化

ここで押さえておきたいのが、SNS運用型広告を取り巻く環境変化です。

これまでは、掲載枠の管理や代理運用の関係で広告出稿には代理店が必要でした。しかし、広告の自由化が進み、今や広告出稿に代理店は不要な時代になっています。 SNS運用型広告を取り巻く環境変化〜広告の自由化〜

運用型広告の最適化

また、技術革新が進み広告運用が自動化したこともポイントです。

これまでは主に手動で運用していたため、専門的なノウハウが必要でした。しかし、AIなどの活用によって広告運用は自動的に最適化されるようになりました。つまり、広告効果を高める条件をAIが見いだし、その条件に沿って自動運用してくれるので、これまでのような専門的なノウハウが不要になったのです。

SNS運用型広告を取り巻く環境変化〜広告の最適化〜

つまり、これからはSNS運用型広告のインハウス化がスタンダートになるのです。

SNS運用型広告に期待することとリスティング広告との違い

2点目は、SNS運用型広告のインハウス化における具体的なポイントです。まずは、アクティブ率が非常に高いFacebookに絞ってSNS運用型広告の目的を考えてみます。

Facebookに広告を出すことで期待できるのは、見込み層〜顕在層へのpush型の告知強化です。認知はしており何らかの関心はあるが、アクションに至るには「きっかけ」が必要な見込み層、もしくはニーズが合致しており、アクション確度が最も高い顕在層にFacebook広告を出すことで、購入や申し込みなどのアクションにつなげるのです。

リスティング広告とFacebook広告の違いとは

なぜFacebook広告の効果が高いのかをリスティング広告との違いを例に見てみましょう。その際、ユーザー視点と企業視点で考えることがポイントです。

例えば、原宿でランチのお店を探すために「原宿 ランチ」と検索したとします。すると、上位にはSEO対策された情報が並ぶでしょう。多くは比較サイトです。ユーザー視点で見ると、どのサイトを見ても同じようなお店が並ぶため、新しい発見がありません。

一方企業視点で見ると、競合が多く自社サイトが上位表示されるのは難しくなっています。また、テキスト情報がメインで表現方法も限られます。結果的に広告費や製作費に見合う成果が得られにくいのが現実なのです。

リスティング広告及び自然検索の特徴

しかしFacebook広告ならユーザーに応じてカスタマイズされた情報を発信することが可能です。また、ソーシャルグラフを活用して、重みのある情報配信もできます。さらに、画像や動画など表現方法が幅広いのも魅力です。

FacebookやInstragramなどのSNS系運用型広告の特徴

Facebook広告で成果を出すための設計ポイント

3点目のポイントは、Facebook広告で成果を出すための設計ポイントです。訴求対象者条件の設定と訴求戦略が一番重要になります。

各訴求対象者はどんな人で、どのように訴求していくかなどを明らかにしていきます。その際、下記のように各訴求対象者に応じた目的などを一覧化し、広告戦略を設定するといいでしょう。

ユーザーの消費者行動フェーズに応じた目的を設定しfacebook広告戦略を設定する

さらに、各訴求対象者に応じてさらに細かいセグメント設計を行い、広告の精度を高めていきます。

成果を出すための広告運用のポイント

最後のポイントは、成果の出し方です。成果につなげて初めて成功したと言えるため、ここは非常に重要です。

クリエイティブの入れ替えの効果

まずお薦めするのは定期的なクリエイティブの入れ替えです。Facebook広告では、広告の入れ替えを定期的に行うことで広告効果が高まる傾向にあります。

入れ替えといってもすべてを作り替える必要はありません。例えば、下記のように同じ素材でもフレーム化することで、クリエイティブ本数を量産することが可能です。

facebook広告は定期的なクリエイティブの入れ替えが必要

週次50を目安としたコンバージョンの獲得

また、Facebook広告は機械学習による最適化を用いて広告効果の最大化を図っています。そのために必要なサンプル数は50と言われており、この数値を初動のタイミングで獲得できれば、最適化・効率化の効果も高くなります。

このほかにも、最適化のポイントがいくつかありますので、広告戦略の立案の際には外部の知見を活用するのもいいでしょう。

まとめ:SNS運用型広告のインハウス化を成功させるために

ここまで、SNS運用型広告のインハウス化を成功させるための4つのポイントを紹介しました。自社で運用するのは難しいと思っていた方も、ポイントを押さえていくことでインハウス化の可能性が見えてきたのではないでしょうか。

SNSの利用率は年々上がっており、広告運用をインハウス化するメリットは今後ますます大きくなってくるでしょう。広告配信などの作業の実態は、ほとんど自動化されています。必要なところだけ、外部の専門家などの知見を活用していくといいでしょう。記事を参考に、できるところから始めてみてはいかがでしょうか。

なお、本記事はセミナーでお話しいただいた内容から一部を抜粋したものです。セミナーでは、ほかにも具体的な広告戦略立案方法やInstagramの活用などたくさんのトピックスについてお話しいただきました。もっと詳しく聞きたい方は、次回の開催をご期待ください。