すぐに実行できる“新規事業のアイデアの見極め方とは?〜新規事業開発のプロによるベストプラクティス〜

市場を取り巻く環境変化が激しい昨今、新規事業開発に取り組む企業も増えています。しかし、「新規事業開発担当なのに、アイデアを見つけられない」「何から手をつけていいかわからない」という声も多く聞きます。

新規事業開発のアイデアはどのように見つければいいのでしょうか。実は、既存事業の中にも事業機会やアイデアは眠っているのです。ただし、それを見極めるにはポイントがあります。

本記事ではサーキュレーションで行われた、新規事業開発で多数の実績を持つプロによるセミナーの内容をもとに、新規事業開発のアイデアの見極め方をご紹介します。

セミナー登壇者様:吉池和人氏

セミナー登壇者様:吉池和人氏

リクルート(ライフスタイル領域)→エス・エム・エス(新規事業開発)→ビズリーチ(新規事業開発)。事業機会探索から立ち上げまで、異なるビジネスモデルを多く経験。事業計画、サービス企画立案からローンチ後のマーケティングまで一貫してリード可。

新規事業のアイデアはどこにある?

「新規事業を立ち上げたいけれど、アイデアが見つけられない」「既存事業で忙しくて新規事業を考える時間がない」これは、多くの新規事業開発担当者が抱える悩みです。新規事業開発というと、0から新たに生み出さなければならないと思っている方が多いのではないでしょうか。

実は、既存事業にも多くの新規事業創出の機会やアイデアは眠っているのです。

他社・他事業のアナロジーを活用する

それでは、事業機会やアイデアはどこにあるのでしょうか。

新規事業のアイデアを模索する際に、ぜひ活用していただきたいのが他社や他事業のアナロジーです。つまり、他社や他事業の成功事例から、自社の新規事業に応用できるものはないかを検討してみるのです。

ただし、やみくもに他社や他事業をまねしてもうまくいきません。まずはそれらを自分なりにかみ砕いて、因数分解する必要があります。

因数分解に必要なのは下記の3つです。

  1. ターゲット:誰を対象にするのか
  2. テーマ:どんな課題を解決したいのか
  3. ビジネスモデル:どう稼ぐのか

他社や他業種を因数分解する

必要なのはこの3つだけです。この3つを世の中のサービスに置き換えてみましょう。

例えば、女性用フィットネスの「カーブス」を例に因数分解してみます。

【カーブスの因数分解】

  1. ターゲット:50代以上の中高年主婦(アクティブシニア)
  2. テーマ:メタボの解消。ご近所感覚の気軽な体操教室
  3. ビジネスモデル:サブスクリプション

このように因数分解することで、成功のポイントが見えてきます。話題になっているサービスをどんどん因数分解していきましょう。

先行プレイヤーがいる場合のアイデアの見極め方

新規事業のマーケットに先行プレイヤーがいる場合もよくあります。その場合は、まずはマーケットを徹底的に洗い出すことが重要です。

下記のような順序で洗い出していくとよいでしょう。

  1. マーケットを徹底的に洗い出す
  2. 競合を徹底的に洗い出す
  3. 競合に対する「差分」と「オリジナリティ」を定義する

先行プレイヤーがいるマーケットであっても、このように徹底的に洗い出すことで、競合ができていないところが見えてきます。そこにアイデアの種が眠っているのです。

そのマーケットに先行プレイヤーがあるのであれば

新規事業のアイデアを考える際に押さえておくべきこと

ほかにも、新規事業のアイデアを考える際に押さえておいていただきたいことがあります。

小さく産んで大きく育てる

まずは「小さく産んで大きく育てる」ことです。つまり、大きく育つ可能性のある気づきをたくさん見つけて、検証していくのです。

そのためにも、先ほど挙げた3つのポイントを活用してできるだけたくさんの事例で因数分解してみることをお薦めします。

たとえ小さな気づきでも、新規事業の重要なアイデアが潜んでいるケースはたくさんあります。得た気づきを新規事業のアイデアとしてストックしていき、どんどん検証していきましょう。

事業領域を明確にする

自社の事業領域を明確にすることも重要です。惑星に例えると「自社はどの惑星で事業を展開しているのか」ということです。地球なのか火星なのか、惑星が異なると当然領域も異なります。例えば、人材業界ならHR領域です。HR領域が地球なら、旅行業界は別の惑星になります。

自社は「どの惑星で事業を展開しているの」を意識する

その惑星の中にはさらにプレートがあります。事業者、従業員、エンドユーザーです。自社では誰がお客様なのかを改めて俯瞰してみましょう。新規事業を創るときには、お客様の周辺に事業機会があるのか、事業者の周辺に事業機会があるのか、ひとつずつ検討してみることが重要です。

事業機会は自社の惑星だけにあるとは限りません。例えば自社の事業領域が地球ならば、事業機会は別の惑星である火星に潜んでいる場合もあります。その場合は「2つの惑星をつなぐビジネスモデルはあるだろうか」と考えていくといいでしょう。

自社の事業療育把握と、プレートをつなぐビジネスモデルとは?

まとめ:新規事業のアイデアの見極め方とは

これまで見てきたように、新規事業のアイデアは至るところにあります。今まで気づかなかったような領域に、大きく育つ可能性のあるアイデアが潜んでいるかもしれません。

新規事業開発で悩んでいる方は、本記事を参考にまずは関心のある業界で「ターゲット、テーマ、ビジネスモデル」を洗い出すところから始めてみてはいかがでしょうか。これを地道に繰り返すことで、新規事業のアイデアをすばやく見つける筋肉や、アイデアを見極める目は鍛えられていきます。

なお、本記事はセミナーでお話しいただいた内容から一部を抜粋したものです。セミナーでは、ほかにもアナロジーに活用できる成功事例などたくさんのトピックスについてお話しいただきました。もっと詳しく聞きたい方は、次回の開催をご期待ください。