「こだわりの食材を使った、シェフ渾身の新メニューが登場!」「一流の仕事人には、こだわりがあります」・・・など、一般的に、”こだわり”があることは、良いこととして捉えられているかと思います。しかし、もともとの意味はというと・・・

【こだわる】(動詞):kodawa-ru
①すらすらと行かないで、ひっかかったりつかえたりする。
②気にしなくてもいいようなことが心にかかる。気持がとらわれる。拘泥する。
③故障をいいたてる。わずかのことに理屈をつけて文句をいう。なんくせをいう。こだわりをつける。
④(②から転じて)ある物事に強く執着して、そのことだけは譲れないという気持を持つ。「本物の味にこだわる」
(小学館『日本国語大辞典  第二版』より)

と、決して良い意味ではありません。たしかに、「あの人はこだわりが強いから」といったように、進捗が遅いことを遠回しに言ったりもしますよね。こう考えると、やはり”こだわり”には両面の意味があることがわかります。

ですが、周りがどのような意味で使おうと、こだわりを持っていることでビジネスで成功した、という例は枚挙に暇がないほど。そこで今回は、こうした事例を取り上げた本をご紹介します。あなたの”こだわり”が、大きなチャンスに繋がるかも?!ぜひ、参考にしてみてください。

ビールへの情熱×こだわりで、壮大なプロジェクトを実現

究極にうまいクラフトビールをつくる
キリンビール「異端児」たちの挑戦


ビール離れが進んでいると言われている昨今。2016年上半期(1月〜6月)のビール出荷量は前年同期比の98.5%減と、出荷量全盛期の1994年に比べるとサッポロビール1社分が消えるほどの減っているそうです。
そんな状況の中、キリンビールでは「ビール本来の姿を伝え、楽しんでもらいたい」という思いを持った仲間が、クラフトビールのブルワリーをつくるプロジェクトが立ち上がりました。本書では、仲間集めからブルワリーの成功までの軌跡を描いています。200回に及ぶプレゼンや素材・設備へのこだわりは、いち社員とは思えないほど強く、まるで職人のよう。胸がぐっと熱くなる物語です。

著者:永井 隆
出版社:新潮社
出版日:2016年10月25日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/1046

日本酒好きのジャーナリストによる、日本酒の造り手たちの物語

日本酒ドラマチック
進化と熱狂の時代


ビールと同様、日本酒も出荷量が減っているアルコール飲料のひとつ。1998年のピーク時と比べると、40 %も減少しています。しかし、純米酒や吟醸酒といった特定銘柄酒は近年、出荷量が伸びており、消費者の「こだわり」が強くなってきたことを感じさせます。
こうした消費者の変化を生み出したのが、主に1970年代半ば以降に生まれた若い蔵元や酒米農家などの造り手たち。さまざまな困難を乗り越え理想の味を追求する姿を10年以上に渡って追いかけていく本書を読むことで、熱中できること、そしでこだわり抜くことの素晴らしさを、改めて感じられるはずです。

著者:山同 敦子
出版社:講談社
出版日:2016年05月26日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/979

こだわりと低価格を両立させる経営とは?

なぜ気づいたらドトールを選んでしまうのか?


ドトールと言えば、コーヒーが安い、タバコが吸えて便利、サンドイッチが充実している・・・などなど、”庶民派”なイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
しかし実は、コーヒー豆の選定から焙煎、抽出、フードの開発、食器に至るまで、さまざまな「こだわり」があり、だからこそ消費者から選ばれているのです。その証拠に、スタバなど外資系チェーン店の流行りにも負けず、創業以来、店舗数は増え続け、現在は国内になんと1,345店もあるのです。すべてにこだわりつつ、利益を出すにはどうしたらいいのか?特に、起業家や経営を目指す方にぜひ読んでいただきたい本です。

著者:上阪 徹
出版社:あさ出版
出版日:2015年09月30日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/602

名店の「こだわり」をご堪能あれ

銀座のすし


久兵衛、すきやばし次郎、寿司幸など、銀座には名店と呼ばれる寿司屋さんが多く、なぜか敷居が高く感じてしまうもの。そこで、私たち読者の代わり(?)とばかりに、テレビ東京「アド街ック天国」でおなじみの山田五郎さんが銀座の寿司23店を自腹での取材を敢行。
寿司職人の歴史や師弟関係などを辿りながら、江戸時代はファーストフードだった寿司が、世界的にも有名な高級料理になった理由を紐解いていきます。いわゆるグルメ本ではないため味の紹介などはなし。そのことがかえって、食べてみたい!という気持ちを掻き立てます。

著者:山田 五郎
出版社:文藝春秋(文春文庫)
出版日:2013年06月07日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/98

ひとりきりで洞窟にこもった女(第10章)

自分の体で実験したい
命がけの科学者列伝


職人と同じくらい仕事にこだわり(情熱や信念に近い形のこだわり)を持っているのが、科学者とか医学者と呼ばれる人たちではないでしょうか。本書では、あまりに情熱を傾けすぎるあまりに、自分の身体で危険な実験を行ってしまった人々が登場。消化の仕組を解明するために食べ物を木の筒や袋に詰めて丸飲みしたり、熱病の菌を自らに感染させたりといった実験が紹介されています。
とても正気とは思えないものもありますが、彼らが「人体実験」してくれたおかげで、病気は治り、技術が進歩しているというのも、また事実。こうした人間の「こだわり」こそが、世界を救い、発展させていくのかもしれません。

著者:レスリー・デンディ、メル・ボーリング著、梶山 あゆみ訳
出版社:紀伊國屋書店
出版日:2007年02月01日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/208

記事作成:宮本 雪

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本連載は、1冊10分で読めるビジネス書の要約サイト「flier(フライヤー)」の記事をもとに再構成したものです。

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