起業において最も重要だと言えるのが「ビジネスモデル」です。ビジネスモデルさえ安定していれば、早い段階から成功し、長く利益を上げ続けることができます。しかしイチからビジネスモデルを考えるのは難しいものですよね。そこで今回は、初めて起業する人向けに参考になるビジネスモデルについてご紹介。専門知識がないと理解が難しい複雑なビジネスモデルではなく、誰でも参考になるような基礎と呼ぶべきものだけを厳選します。

ビジネスモデルを商品で分類して考える

ビジネスモデルを定義する際、もっともシンプルなのは「取り扱う商品」による分類です。「何を提供して利益を出すのか」というビジネスの基礎となる部分を意識すれば、どんなビジネスモデルが自分に合っているか浮彫にできます。

■モノを売る(物販)

全てのビジネスの基礎ともいえるのが物販です。何らかの「モノ」を安く仕入れて、高く売ることによって利益を生み出します。モノ=商品は仕入れた後、売れるまで保管することになりますので、在庫保管用のスペースが必要です。仕入れ用のためのまとまった資金も用意する必要があるでしょう。

とはいえ、インターネットの普及でモノを販売するチャネル自体は非常に多様で、そして便利になりました。わざわざリアル店舗を持たなくても、Yahoo!オークションAmazon楽天などの大手ECサイトを使えば、十分な販売力を持つことができます。成功するには、いかに安く魅力的な商品を継続的に仕入れることができるかにかかっているでしょう。

■サービスを売る

コンサルティング業や占い、マッサージやエステなど、モノではない「形のないサービス」を売ります。物販と違って、仕入れ費用や在庫保管場所が必要ないのが魅力です。スキルのある人材さえいれば、いつでもどこでも始められるため、かなり敷居の低いビジネスモデルと言えます。しかし「お金を払ったら形あるものが手元に残る」というわかりやすさがないため、消費者とのトラブルも起こりがちです。単価の高いサービスを取り扱うなら、一度は「詐欺師!」という言われもない罵声を浴びせられることもあるでしょう。お客さんからの様々なクレームに対応できる接客力と精神力が必要とされます。

■コンテンツを売る

昨今流行っているのが、コンテンツを売るビジネスです。コンテンツというのは、モノではない商品のこと。電子書籍やゲームのダウンロード販売、LINEのスタンプなどが該当します。モノと違って有形ではないので、在庫を抱えることがありません。一度作ってしまえば、何度も複製できるため、利益率の高いビジネスとして、現在の主流になっています。

また、サービスと違って無形ではなく、何かが手元に残るため、お客さんからのクレームにもなりにくいです。参入する敷居も低いため、多くの起業家がコンテンツを売るビジネスに手を出しています。あまりにも多くの人が参入しているため、飽和状態であることも否めません。

■マージン(仲介料・紹介料)をもらう

何かしらの商品を売っている人の代わりにお客さんを見つけて紹介します。紹介したことによるマージンによって、利益を上げるというビジネスモデルです。

代表的な事例はインターネットにおける「アフィリエイト」です。参入する敷居は非常に低く、少ない資本でチャレンジすることができます。しかし人を集めることができなければ1円にもならない厳しさもあります。紹介する商材は不動産・保険・通信・人材などという専門分野が多いため、知識なしで始めることはできません。ある程度の知識を付けることが必要となります。

成功するビジネスモデルとは

ここまでは、ビジネスモデルの基礎について紹介してきました。最後に有名な経営者である「ホリエモン」こと堀江貴文さんが提唱している「成功するビジネスモデルの条件」について紹介しましょう。

自分が立ち上げるビジネスが、以下に挙げる条件に当てはまっているチェックしてみてください。多く当てはまるほど、失敗する確率を減らすことができます。では早速見てみましょう。成功するビジネスモデルの条件は以下の通りです。

1.小資本で始められる。
2.在庫がない(あるいは少ない)
3.利益率が高い
4.毎月の定期収入が確保できる

今まで紹介してきたビジネスモデルのいくつかは、「成功する条件」に当てはまっていることがお分かりいただけると思います。ただし、4つの条件を満たしていれば、絶対に成功するわけではありません。あくまでも「失敗する確率を減らすことができる」という認識でいてください。世の中に絶対に成功するビジネスモデルなんて、絶対に存在しないのですから。

まとめ

以上、起業時に参考となるであろうビジネスモデルについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?扱う商品をクローズアップすれば、ビジネスモデルがわかります。ビジネスモデルごとにさまざまな特徴があることを理解いただけたと思います。ビジネスモデルを練る際は、今回紹介した知識をぜひ活用してみてください。

記事制作/イソダ カツヤ

ノマドジャーナル編集部
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