「日本は失敗が許されない社会」「日本では一度失敗したらもうダメ」と言われています。
米シリコンバレーから次々と優秀なスタートアップが生まれるのは、「失敗を許容」する文化があるからだという指摘もあります。
日本でベンチャーが育たないのは「失敗が許されない」からだという言い方もできそうです。
企業の中で働いているサラリーマンたちが、失敗をおそれて保守的になるのは理解できなくもありません。事なかれ主義の大企業病もあるでしょうし、失敗したときに何もしなかった上司から責任を追及されるのも辛いものです。
では、自由に働くビジネスノマドたちは失敗をおそれず、常にチャレンジしているのでしょうか?
実際には、なかなか難しいことのように思います。失敗をしたら後がないのは、会社員よりフリーランスです。冒険すべきところを、つい安全策をとってしまっていることも多いと思います。
そこで今回は「失敗」に関するビジネス名言を集めてみました。
失敗をおそれて動きが鈍くなってしまっては、ビジネスノマドになった意味がありません。ぜひ、これらの言葉から失敗をおそれない強い気持ちを得てください。
成功するのは、1000回に3回ぐらいしかない。
成功するためには、失敗は必要悪。
増田宗昭 カルチュア・コンビニエンス・クラブ社長
出典:起業家倶楽部
全国に広がるTSUTAYAチェーンを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブの創業者、増田宗昭氏の言葉です。
カフェなどを併設した新業態・代官山蔦屋書店が大成功を収め、今後同様の店舗を日本全国に100店舗展開すると語る増田氏。
しかし、成功までには試行錯誤を繰り返してきましたといいます。
上記の増田氏の言葉をなぞれば、代官山蔦屋書店はいきなり成功したわけではなく、1000回の失敗の上に成り立っているということになります。おそろしいぐらいの成功率の低さのようにも見えますが、増田氏は「経営とは失敗を許容することだ」とも語っています。
挑戦をするなら失敗するのが当たり前。しかし、人は試行錯誤の中で成長していくというのが増田氏の考え方です。
まずは失敗をおそれずに挑戦しなければ成長はありません。また、失敗を失敗として放置せず、成長の糧にすることも必要になります
失敗を覚悟すると、心は軽くなる
ジェフ・ベゾス アマゾン・ドット・コムCEO
新製品「Amazon Fire TV」も話題のアマゾン総帥、ジェフ・ベゾス氏の言葉です。
巨大企業へと成長したアマゾンですが、1994年に起業したときはスタートアップのための資金を家族から借りていたほどお金がありませんでした。
しかし、ベゾス氏は自分が成功する確率を「30%程度」だと考えていたそうです。だから家族にはなくなってもいいと思うお金を出してほしいと頼んでいたというのですから、今のベゾス氏とアマゾンの勢いを考えると到底信じられません。
「絶対に成功するはずだ」と自分自身が思い込むのは大切かもしれませんが、成功にとらわれすぎると、かえってフットワークが重くなってしまうこともあるでしょう。
「失敗して当たり前」と考えるぐらいのほうが、気分よく新しいビジネスに挑戦できるのかもしれません。
心配して石橋をたたいて渡らないんだったら、
人生、おもしろくないでしょう。
栗原幹雄 フレッシュネスバーガー創業者
出典:ビープラス
弁当のフランチャイズチェーン「ほっかほっか亭」を立ち上げ、わずか4年で1000店舗を達成したものの、すぐさま会社を辞めて「フレッシュネスバーガー」を創業、全国展開するも20周年を機に辞任し、現在は飲食店ブランド開発の専門会社を手がける栗原氏。
一つの成功に安住しない栗原氏は「異色の外食起業家」として知られています。
講演なども数多くこなす栗原氏が起業志望の若者たちに送るアドバイスは、「そのまま突き進め」。「あれこれ心配してネガティブになるよりは行くところまで行っちゃえ」とも。
栗原氏が「ほっかほっか亭」を立ち上げたときも、実は何もわかっていなかったそうです。
あたたかいお弁当をそのまま売ると菌が繁殖するため、それまでの飲食業界では常識外のことでした。十分な勉強をしていなかったからこそ、そのまま突き進むことができたのです。
「事前に勉強していたら、起業に踏み切れなかった」と栗原氏は振り返ります。
失敗をおそれず、がむしゃらに突き進めば、きっと何か手応えを得ることができるはずです。せっかく自由な働き方を選んだのに、いつのまにか失敗をおそれて、頭も心もかたくなってしまっていませんか?
ライター・編集。著書に『名言力 人生を変えるためのすごい言葉』(SB新書)、『平成の名言200 勇気がもらえるあの人の言葉』(宝島SUGOI文庫)、『野原ひろしの名言 「クレヨンしんちゃん」に学ぶ幸せの作り方』、『野原ひろしの超名言 「クレヨンしんちゃん」に学ぶ家族愛』(いずれも双葉社)などがある。構成を担当した書籍に『一生成長し続ける人が大切にしている五賢人の言葉』(小宮一慶著、SBクリエイティブ)など。
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