人材に関する課題を抱える経営者や人事担当者のためのポータルサイト「日本の人事部」が主催するHRアワード。人事、人材開発、労務管理などの分野におけるイノベーティブなサービスや書籍を表彰することで、企業や個人のレベルアップと活性化を実現することを目的としています。
今回は、書籍部門でノミネートされた書籍紹介の第2弾。Googleやリーダーなど世界のトップクラスから女性まで、未来の働き方について書かれたものが多くノミネートされました。
女性が管理職になったら読む本 ―「キャリア」と「自分らしさ」を両立させる方法―
著者:ギンカ・トーゲル/訳・構成:小崎亜依子・林寿和/出版社:日本経済新聞出版社
役員や管理職になったけれども、どうも上手くいかない。そんな悩める女性や、女性活用を推進する人事担当者への処方箋となるのが本書。
リーダーになった女性が直面しがちなリスク、男性に比べて不足しがちなスキルなどを豊富なデータと事例で紹介。女性の強みを活かしながら、自分らしく働きたい人にオススメの一冊です。
好きなようにしてください―たった一つの「仕事」の原則
著者:楠木 建/出版社:ダイヤモンド社
「大企業とスタートアップで迷ってます」「30代で今だに仕事の適性がわかりません」といった仕事の悩みや迷いに対して、「環境の選択は無意味」「人生の本質は何をやらないかで決まる」など、厳しさ+ユーモアに溢れた視点でアドバイスをおくっていきます。
心がスッキリと晴れやかになることはもちろん、本当に自分の好きなようにするとはどういうことなのかを、考えるきっかけを与えてくれる本です。
世界を動かすリーダーは何を学び、どう考え、何をしてきたのか?
著者:D.M.リンゼイ・M.G.ヘイガー/訳:バートン久美子/出版社:日本実業出版社
CEO、大統領、トップコンサルタントなど、世界を動かすリーダーと、ふつうの人々との違いは何なのか?
よくある精神論ではなく、綿密な取材による調査結果から、リーダーの以外な実態を明らかにした意欲作。どんな教育を受けて、分岐点がいつ訪れたのか・・・成功するリーダーにはどのような法則があるのか、新しい発見を得ることができます。
チームのことだけ、考えた。
著者:青野慶久/出版社:ダイヤモンド社
離職率28%に達していたブラック企業のサイボウズが、どのようにして”社員が辞めない会社”に変貌を遂げたのかを、青野社長が自身の言葉で語っているのが本作。
一人ひとりが自分らしくあるために、100人いれば100通りの、1000人いれば1000通りの人事制度をつくる―社長の奮闘記を通して「多様性をマネジメントする手法」が明らかにされます。
なぜ部下とうまくいかないのか
著者:加藤 洋平/出版社:日本能率協会マネジメントセンター
現在の自分が発達段階のどこにいるのかを確認し、今後どのようなプロセスで成長・進化していくのかを把握するための「発達心理学」を紹介した本。
部下のことで悩む課長と人財コンサルタントとの対話形式で、部下とのコミュニケーション法や育成法、自己成長や組織マネジメントなどを解説しており、難しい理論が苦手という方も読み進めやすいのが特徴です。
働くことの哲学
著者:ラ―ス・スヴェンセン/訳者:小須田健/出版社:紀伊國屋書店
「仕事は人生の意味そのものを与えてくれるか」「給料の額と幸福感は比例するか」・・・”仕事とは何か”という問いに対して手っ取り早い回答を提示するのではなく、さまざまな側面に光をあて多彩なスナップショットを提示する一冊。
幸福で満たされた生活を求めるうえで、仕事がどのような位置を占めるのかを探求していきます。
働く女子の運命
著者:濱口 桂一郎/出版社:文藝春秋
社会進出における男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数2015」で、日本は145ヵ国中101位。本著では、女性が活躍できない理由として日本型雇用の問題点に切り込んでいます。
欧米型のジョブ型労働、男女平等とは大きく違う日本の雇用システムの歴史を紐解くことで、女性の「働きづらさ」の正体を明らかにしていきます。
ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学
著者:入山 章栄/出版社:日経BP社
ドラッカー、ポッターなど、ビジネススクールで学べる経営学は、最先端からかけ離れている―10年間米国で経営学研究に携わってきた入山章栄氏が、ビジネスの課題をわかりやすく解説していきます。
経営学からイノベーション理論、ダイバーシティ経営、リーダーシップまで、新たな経営学の扉を開く一冊です。
マタハラ問題
著者:小酒部さやか/出版社:筑摩書房
妊娠・出産・育児を理由に退職を迫られたり、嫌がらせを受けたりする「マタニティハラスメント(マタハラ)」。いまや働く女性の3人に1人がマタハラを経験していると言われています。
本書では、「世界の勇気ある女性賞」を日本人で初めて受賞した小酒部氏が、マタハラとは何なのか、その実態はどのようなものなのかを、当事者の生の声を通じて掘り下げていきます。
ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える
著者:ラズロ・ボック/訳者:鬼澤 忍・矢羽野 薫/出版社:東洋経済新報社
Googleの社員が6000人から6万人に増えていく過程で、Googleの人事システムを設計・進化させてきた責任者が、採用、育成、評価の仕組み、そして未来の働き方のすべてを語ります。
ここで紹介されている哲学や仕組みは、Googleだけができるものではなく、あらゆる組織に応用できる普遍性を持つものばかり。個人のクリエイティビティを引き出し、最高のチームを生み出し続ける秘訣がわかります。
最後に・・・
いかがでしょうか。Googleやリーダーの働き方、女性の活躍といった、これからの働き方に関する知見やノウハウを取り上げた書籍が多いのが今回の特徴でした。
ちなみに、当ビジネスノマドジャーナルを運営しているサーキュレーションのサービス「X-book」(2018年9月にOpen Researchに統合/リニューアルしました)も、プロフェッショナル部門にノミネートされています。
様々な新規性のある人事サービスがノミネートされているプロフェッショナル部門もご興味があれば是非、ご覧ください。
http://hr-award.jp/nominate3.html
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