昨今の保育業界では待機児童の増加だけでなく、保育士の不足と、それに伴う保育士への業務負担の増加が大きな課題となっています。一方、家庭においては共働き世代が増え、子供にかける時間が以前に比べ少なくなっている現状があります。

ユニファ株式会社では、こうした課題を解決するためのサービスとして、保育園・幼稚園等向けのインターネット写真販売システム『るくみー』を提供しています。写真の自動アップロード機能をはじめ、業界初の顔認証システム導入など、ユーザビリティを意識した多彩な機能によって、保育士の事務処理を軽減すると同時に、家族間のコミュニケーションを増やすことを実現しています。その結果、保育士及び保護者双方から支持を得ており、同社の創業からまだ3年半にもかかわらず、既に1,200以上の施設に導入されています。

また、同社では現在、園内業務における様々な課題をテクノロジーの力で解決することを目的に、更なる園内業務のデジタル化支援に向けた開発を進めています。そういった事業拡大を図っている状況の中で、事業管理部・部長の森田修平さんが必要だと考えたのが、従業員が働きやすい環境を提供するために、人事制度でどのような工夫をしていくべきか?ということでした。同社では今後、制度構築を行っていくフェーズのため、今回、X-bookを通してベンチャー企業を中心に人事の面から経営支援を行っている専門家・新井則夫さんに相談。1時間の相談で得たこと、今後活かしていきたいと感じたことを森田さんに伺いました。

■スタートアップから拡大期へ。人を増やす前に制度づくりに着手

Q:今回、X-bookを活用して外部専門家に相談しようと思ったのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか?

森田修平氏(以下、森田):

2013年の設立以来、順調にお客様も増えて行く中で、エンジニアを中心に組織も拡大してきました。1年半前は10人未満だったのが、今ではパートを含め40名ほどになりました。スタートアップでは必ずどこかのタイミングで人が急激に増えるフェーズがあると思いますが、私たちにとっては今が丁度そのタイミングです。人員構成としては、テクノロジーを駆使したサービスを展開に注力しているため、従業員の過半数はエンジニアです。このため、特にエンジニアにとって働きやすい環境をつくることが必要だと考えていました。

そうした背景から、プロから見た客観的な意見やアドバイスがあれば聞いてみたいと思ったのが、X-bookを利用しようと思ったきっかけです。例えば、弊社のように急激な成長フェーズにあるもののまだリソースが限定的な場合、限られた予算をどう上手く活用していくか、また、どういった箇所にお金を注力すべきなのか、ということも聞いてみたかったですね。

中でも私が特に気になっていたのは、人事評価制度です。今ある制度で本当に十分なのか?これから組織を拡大していく上で、変化を求められる場面もあるかと思います。今のうちに、将来を見据えて事前準備をしておくべきだと考えていました。

■エンジニアを適正に評価できる評価制度をつくりたい

Q:人事評価制度については、どういった点を重点的にお考えだったのでしょうか?

森田:

当然ですが、評価のポイントは職種ごとに違ってきますよね。営業職であれば数字が付くので評価も比較的しやすいと思いますが、エンジニアは数字だけでは測りきれない部分があります。例えば、プロダクトアウトまでの過程は可視化が難しいですし、エンジニア職にしか分からない苦労や価値観、想いもあります。そういったことを踏まえ、最も従業員と会社との間で納得のいく評価制度にしていきたい、という点を重点的に考えていました。

Q:新井さんへの相談で、とくに参考になったと感じたことは何でしょうか?

森田:

他社事例を聞けたことは、とても参考になりましたね。私たちと同規模のスタートアップ企業であれば、何かしらの共通点があると思っていましたし、我々のリサーチだけでは知り得ることのできない情報を知ることができました。

組織が変われば、従業員から求められてくることも変わってきます。その変化の中で会社がどうあるべきか?今後のステップアップのための施策を、具体的に時間軸を踏まえてアドバイスいただいたのも有意義でしたね。

■『第三者の目』 外部専門家の話を聞くことの価値

Q:今後も外部専門家を活用するとしたら、どのようなシーンでの活用が想定できますか?

森田:

組織の成長タイミングに合わせて、相談したい場面が出てくると思います。今回の新井さんへの相談では、他社事例や一般的な意見を踏まえたお話を伺いましたが、今後は弊社の状況に応じて最適なものを判断していく、いわばオーダーメイドのような相談をしていきたいですね。

人事評価は、人が人の評価を客観的に下すという、非常に難しい側面があります。その中で、第三者の目を入れた方が失敗を未然に防ぐことができる確率が高まる一方、的確なアドバイスは経験を積まれた方でなければ難しいとも思います。このため、知見のある方に前もってお話を聞けることは、すごく価値のあることだと感じますね。

Q:『1時間の無料相談』に対して、どのような印象を持たれましたか?

森田:

一言で”人事の専門家”といっても、人によって経験してきたことや、得意とする業界や会社規模などは変わってくると思います。業界が違えば、従業員の価値観や要望、実現したいことも違ってきますし、その結果、押さえておくべきポイントも違ってきますよね。それに、人間が持つ相性といった面もありますから、そういった意味でもフラットな形で第三者の専門家と相談できる場というのは、非常に有意義な場所だと感じました。仮に顧問等で専門家の導入検討をしている企業さんであれば、いきなり雇うのはリスクが高い。そうした点を踏まえると、一度お試しで相談ができるのは、導入のハードルを下げてくれると思います。

Q:ありがとうございます。では最後に、今後の貴社の目標を教えてください。

森田:

『るくみー』では、ユーザビリティをとにかく追求し、特に保育士の業務負荷軽減に注力していきたいと考えています。まずは、現在のサービスをより多くの保育園・幼稚園で使っていただくことを目指しながら、さらに新たなソリューションも随時リリースしていきます。保育園・幼稚園と一括りに言っても、公立や私立などの違いはもちろん、地域性や運営形態の違いなどもあり、園の数だけ課題があるといっても過言ではありません。全てを解決できるとは言えませんが、当社が得意とするテクノロジーを駆使することで、少しでも保育業界の課題の解決に貢献していきたいと考えています。

取材・記事制作/浅野智恵美

ノマドジャーナル編集部
専門家と1時間相談できるサービスX-bookを介して、企業の課題を手軽に解決します。業界リサーチから経営相談、新規事業のブレストまで幅広い形の事例を情報発信していきます。