前回は、評価に関するHR Techのアメリカでの導入事例をご紹介しました。今回は、日本での事例をご紹介したいと思います。

ユナイテッド株式会社 × kaonavi(カオナビ)

kaonaviは、株式会社カオナビが提供するクラウド人材管理ツールです。どの会社にもある、「社員の顔と名前が一致しない」といった問題があるかと思いますが、このサービスであれば画面一面に社員の名前と顔写真を並べて見ることができます。なお、個人情報も一元化されているので、新人の紹介や、「○○部の〜さんを、△△部の〜プロジェクトリーダーに」といった人事異動も可能。人事部だけでなく経営者や現場のマネージャーなども見ることができるので、人物・業績・評価のプロセスがスムーズかつスピーディーになります。

ユナイテッド株式会社は、スマホアプリ開発などスマートフォンメディア事業とアドテク事業を行っている会社です。2012年にモーションビート株式会社との合併で社員総数180名となり、社員情報を統一化する必要が出てきたためkaonaviを導入しました。エクセルを使用していた時代には、各社員の評価シートをメールでまとめる作業に手間がかかっていましたが、kaonaviでクラウド管理するようになり効率が大幅にアップしたそうです。合併で会社が統合される場合は、それぞれの管理方法を統一しなければなりません。クラウド型サービスを使うことで、スピーディーな統合が実現できるという実例です。

kaonavi:https://www.kaonavi.jp/
参考:https://www.kaonavi.jp/showcase/unt/

さわやか信用金庫 × iTICE(アイティス)

iTICEは、カシオヒューマンシステムズが提供する人財マネジメントシステムです。①個人のプロファイルから育成ポイントを見つける、②組織分析と改善ポイントの抽出、③スキルの変化から、研修や施策の効果を測る、という3つの見える化で、課題がどこにあるのかなど本質を把握することができます。

さわやか信用金庫は、東京都の城南地区に68店舗を展開している信用金庫です。折からの人手不足を補うために、若手社員であっても早期に即戦力に育て上げる必要がありました。そこで、iTICEを導入し、まずは約1,200名もの人材ひとりひとりの能力を棚卸しすることに着手。その結果を各支店・各部門で共有し、評価や人材育成・人員配置に活用しました。正しい評価システムを持つことは、給与査定だけでなく、人材育成にとっても重要であることを示した実例といえます。

iTICE:https://www.casio-human-sys.co.jp/solution/itice.html
参考:https://www.casio-human-sys.co.jp/case/06.html

プライム・スター株式会社 × あしたのチーム

株式会社あしたのチームでは、人事評価に関する5つのサービスを提供しています。「コンピリーダー」では、社員がコンピテンシー(行動特性)を登録し、自己目標を設定し、それに対しての評価を行うという一連のプロセスをすべてクラウド管理できます。ユニークなのは、「ゼッタイ!評価」というサービスで、システムを自社で運用できるようになるまで、1年間サポートしてくれます。

プライム・スター株式会社は、省エネ照明を製造販売している会社です。システム導入以前は自社で構築したシステムで評価を行っていました。しかし、担当者に依存する属人性が強いシステムで、人材育成にもつながらないといった悩みがありました。そこで、経営陣だけでなく社員全員にとって理解しやすい評価制度として、クラウドシステムを活用した評価制度「コンピリーダー」の導入を決めました。明確な評価基準のもと、継続的に評価を行っていくことで、主体的に行動できる人材を育成できるのでは、との期待を寄せています。

人事評価システム:https://hyoukakun.de-va.co.jp/
参考:https://hyoukakun.de-va.co.jp/case/wholesale/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE/

ぼてぢゅうグループ × タレントパレット

タレントパレットは、社員のキャリアやモチベーション、満足度、将来の希望といった膨大なデータを見える化し、組織としてのパフォーマンスを向上させるタレントマネジメントシステムです。社員のワークログやスキル、マインドなどを見える化する機能を豊富に搭載しており、あらゆる角度で分析することでメンバーと組織のパフォーマンスを最大化することができます。採用や従業員満足度の見える化もできるなど、従業員のモチベーション向上にも役立ちます。

ぼてぢゅうグループは、お好み焼きの業態を中心に86店舗を展開する会社です。昭和21年創業の老舗で、最近ではアジアにも店鋪展開を行っています。創業100周年に向けた拡大戦略を進めるにあたって、人事施策の強化が課題でした。そこで、スタッフのスキル、キャリア、マインド(適性)の見える化を図るために、タレントパレットを導入しました。モチベーションややりがいなど、日々変動し目に見えないものもデータ化ができる点も高く評価しています。導入により、人事評価から組織編制、キャリア構築、人材採用までワンストップで行えるようになり、本社と店舗が一体となった科学的な人事戦略ができるようになったといいます。まさに、HR Techのメリットを生かした活用事例といえるでしょう。

タレントパレット:http://www.pa-consul.co.jp/TalentPalette/
参考:http://www.pa-consul.co.jp/corporate/information/detail.php?id=283

まとめ

社員それぞれのスキルや能力を見える化し、客観的な根拠にもとづいて適正な評価ができる環境を作ることは、そのまま人材育成の効率化にもつながります。次回は、「人材育成」の業務にフォーカスし、現状どのような課題があるのか、その課題をHR Techを導入することでどう解決できるのかについてお伝えします。

記事制作/神尾 マキ

ノマドジャーナル編集部
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