「制約ばかりの会社から解き放たれて、自由になりたい!」こう考えている人は少なくないでしょう。会社から自由になるには、独立して起業するしか方法はありません。

ですが、せっかく起業するのであれば、絶対に失敗したくないですよね?では一体どうすれば起業を失敗させないですむのでしょうか?今回の記事では、「起業を失敗させないコツ」についての方法をいくつかご紹介いたします。

ムダな経費を使わない

最大の要因は「経費を使いすぎること」です。起業を目指す人の中には、立地がいいところに事務所を置くのを希望する人が少なくありません。しかし、当然ながら立地のいい場所は家賃が高いです。もし売り上げが思ったようにでなければ、家賃のためだけに湯水のようにお金をつかってしまうでしょう。高い家賃がかかる場所に事務所を置くのは、それ相応の収益を実現できた後でなければなりません。

また事務所のインテリアにこだわるのも、最初は控えておくべきです。必要最低限のものだけ集めるのがベターでしょう。経費は何も「モノ」だけに限られたことではありません。スタッフに支払う「人件費」だって立派な経費です。十分な収益を出していないのにも関わらず、人が入れば仕事量が増えて利益も上がるはずだという浅はかな考えでスタッフを先に雇ってしまうのは考えものです。何よりもまずは、売り上げを上げることが第一。売り上げを上げるために必要な経費が臆せず使うべきですが、それ以外の経費はハッキリ言ってムダです。とくに会社の体裁を整えるための経費は、失敗の素になるということを肝に銘じておきましょう。

常に「差別化」を意識する

次に多いのが、ライバルとの競争で負けてしまうことです。失敗をしたくないのであれば、起業時から「他社にはない独創性」を意識するのが大切です。つまり「差別化」を常に考える必要があるのです。後から出てくるライバルはあなたの事業に勝つために徹底的に差別化を図ってきます。あなたのビジネスに足りていないところを追加する、最新のトレンドを取り入れる等々…ありとあらゆる方法で、あなたとの差別化をしてくるでしょう。

これに後から対応しているようでは、競争に勝つことはできません。事業を始める前から、他には絶対に真似できない「なにか」を用意しておくべきです。逆にいうと、他には真似できない「なにか」がないと、遅かれ早かれ失敗に追い込まれるでしょう。もし唯一無二のものがなくても、想像力を働かして作り出せばいいのですから。柔軟な思考で常に差別化をする(=変化をする)ことが成功につながります。

健康には最大限の注意を払う

意外と多い失敗の原因が「不健康」です。体を壊してしまい、会社をたたまざるを得なくなってしまう人は少なくありません。健康を左右する重要な要素はいくらかありますが、起業時において特に気を付けるべきなのは「睡眠時間」でしょう。

たとえば朝一番、8時前に営業に出て、19〜20時頃に帰社。その後、様々な業務をこなしていくと、終電が過ぎてしまっているということもあるでしょう。こうなると、毎日6時間睡眠できればいいほうで、平気で4時間睡眠というギリギリの状態を続けてしまうことになります。

若さで一時期は乗り切れたとしても、睡眠不足により自分では気づくことのできない疲労や重大な問題を蓄積しているのです。起業時はある種、ハイな状態であるため、睡眠不足を起因とする具体的な被害に困ることはありません。しかし、ある日突然倒れてしまうという最悪の結果として現れます。どんなに忙しくても、なるべく7時間以上の睡眠をとることが必要です。時間のムダになっている作業がないか確認して、睡眠時間を作り出す努力をするのも大切な仕事の一つです。

最悪の事態を常に想定しておく

起業する際、多くの人が「失敗をイメージしてはならない」と考えています。自己啓発書によく書かれている「成功したいのであれば、悪いイメージなんてもつべきでない」という”教え”を忠実に実行したくなる気持ちもわかります。しかしその”教え”こそが、あなたを失敗に追い込んでしまうかもしれないのです。

自己啓発書に書かれていることは、理想論だったり、一部は事実であったとしても、すべてに当てはまることではありません。起業してからすべてが本のとおりにうまくいくことなどなく、誰しもが大なり小なりのトラブルを経験することになります。そこで「失敗をイメージしてはいけない」という気持ちを強く抱えたまま難関トラブルに直面してしまえば、一度の失敗で事業を諦めることにもなりかねません。必ず起こるトラブルに負けないためにも、常に最悪の事態を想定する心構えを持って臨むようにしてください。

記事制作/イソダ カツヤ

ノマドジャーナル編集部
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