前回は、人材育成に関するHR Techのアメリカでの活用事例をご紹介しました。人材育成に関しては、日本でも数多くのサービスが提供されています。今回は、日本での活用事例をいくつかご紹介したいと思います。

Canon社 × cornerstone(コーナーストーン)

cornerstoneは、コーナーストーン・ラーニングという学習支援システムを提供しています。モバイル学習にも対応し、社員がいつでもどこでも学べるのが大きなメリットです。各社員の学習状況が一元管理されているので、本人だけでなく上司もいつでもチェックできます。「学習と能力開発を企業文化として築きます」というキャッチフレーズは、まさに現代企業の人材育成のキーワードといえるでしょう。外部パートナーや顧客に対するトレーニングもサポートしています。

「コーナーストーンのおかげで、拠点ごとに異なっていた 学習方法を統一できました」と評価しているのはキヤノンです。SaaS(Software as a Service)型で、全社統一管理ができるタレントマネジメントシステムとして、コーナーストーンの導入を決めたそうです。世界各国にいる多数の社員の研修を統一化でき、社員自ら何を学ぶか選択して、自発的な学習に取り組むことができるようになったといいます。使いやすいシステムを導入することで、管理が容易になるだけでなく、社員のモチベーションアップにも大いに役立つというよい例だといえます。

cornerstone:https://www.cornerstoneondemand.jp/
参考:https://www.cornerstoneondemand.jp/clients/canon</p>

株式会社パソナテック × schoo(スクー)

schooは、Web/IT業界で活躍するために必要なスキルを学べる、オンライン動画学習サービスです。国内では最大級のサービスで、すでに400社以上の企業が導入し、個人の利用者も着実に伸びています。単に講義を中継するだけでなく、タイムラインで双方向コミュニケーションができ、生放送中に内容が理解できたら押す「なるほどボタン」などで、生徒の反応を見ながら授業を行うことができます。

株式会社パソナテックは、IT・ものづくりエンジニアの転職を支援している会社です。スキルアップや成長に繋がる転職ができるよう、2015年から「ビジネスプラン」を導入。登録者が自由に講座を受講できるようにしてています。実際にサービスに登録し、受講したエンジニアは、学びたいと思ったことを検索してすぐ学べる点において「新しい一歩が踏み出しやすいサービス」だと評価しています。今持っているスキルを磨きつつ、新しい可能性にも思い立ったらすぐチャレンジできる環境は、社員のキャリア形成にとっても素晴らしいものといえるでしょう。

schoo:https://schoo.jp/guest
参考:https://schoo.jp/biz/casestudy/1

各社 × グロービス

「グロービス学び放題」は、月額わずか980円で約70コースが学び放題というサービスがです。スマホ対応で1動画3分という短時間でまとめられているため、仕事の空き時間や通勤・休憩時間などに自由に学ぶことができます。ジャンルはビジネススキル全般に渡っており、マーケティングから会計・財務まで他のサービスにはないバラエティに富んだ講座が魅力です。「可能性は無限大」というキャッチフレーズの通り、さまざまなジャンルを学んで自分のポテンシャルを広げていくことができます。

アストラゼネカ株式会社では、経験も所属部署も異なる社員が集まる研修で、グロービスを活用、それぞれの社員の基本知識を補いながら、効果的な研修を行っています。また、三井化学株式会社では、グローバル化・事業の多様化に伴い、ビジネスリテラシーを早急に身につけつけるために、部門全員が受講しました。三井フィナンシャルグループでは、都合のよい時間に自由に勉強できるグロービスを導入し、限られた研修期間の効果を高めることができたそうです。スピードが求められるビジネスシーンでは、よいシステムの導入は必須といえそうです。

グロービズ:https://hodai.globis.co.jp/
導入事例:https://hodai.globis.co.jp/corporation

パナソニック産機システムズ株式会社 × airy(エアリー)

airyは、社内SNSと人財育成を融合させた、これまでにない新しいサービスを提供しています。社員同士のコミュニケーションを容易かつ円滑にすることで離職率を下げると同時に、エアリーフレッシャーズというサービスで新入社員の内定後研修を効率的に行い、内定辞退を防止します。無料のSNSではなく、セキュリティに配慮したクローズドの社内専用SNSを使うことで、社員研修を効果的に行うことができます。

パナソニック産機システムズ株式会社では、エアリーフレッシャーズを使って、内定者期間を活用した新人育成を行っています。20年ぶりに新卒採用を再開したときに、エアリーを導入。入社するまでの比較的時間のある期間を有効活用して、双方向コミュニケーションをはかることにしました。エアリーを使って「オンライン読書会」を行ったり、入社後のギャップを出さないよう会社の実際の業務を伝えたりなど、さまざまな取り組みを行った結果、内定辞退・早期退職ゼロを実現しているとのことです。よいコミュニケーションとよい人財育成とは密接な関係があることの実例といえるでしょう。

airy:https://airy.net/
参考:https://fresher.jp/case/panasonic_sanki.html

まとめ

これまで、いろいろな人事の業務について、現状の課題とHR Techによる解決策、実際の企業の導入例などを見てきました。次回は最終回。HR Techに関する総まとめを行いたいと思います。

記事制作/神尾 マキ

ノマドジャーナル編集部
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