年々増えている、フリーランスという新しい働き方。昨年は前年比+5%の1,122万人に達したそうです。そこで本連載企画では、仕事上でのやり取りでは見えづらい、フリーランサーの恋愛・結婚事情を探っています。

前回引き続き、男性4名、女性7名の合計11名のフリーランサーのみなさまの回答、コメントをご紹介していきます。

※ご協力いただいたフリーランサーのみなさま

■デート中でもクライアントからの電話が!時間には縛られないけど、仕事に縛られる

職場の先輩や同僚と恋愛関係に発展することの多い会社員に対して、フリーランスの場合は、友人・知人からの紹介でパートナーを見つけることが多いこということが、第1回の調査でわかりました。
(第1回はこちらからご覧ください→
フリーランスの出会い事情〜職場での出会いが激減・・・持つべきものは、やっぱり友達!〜

そこで今回は、出会いの次のステップ。実際に付き合う・結婚することになった場合について、会社員との違いを聞いてみました。

同じ職場で知り合った会社員同士でも、恋愛や結婚にはさまざまな壁やトラブルがあると思いますが、フリーランスだからこそ生じてしまうデメリットや、逆に「フリーランスでよかった!」と思えることは、あるのでしょうか。

Q2. デートや婚約時、結婚生活などで、会社員の頃にはなかった、フリーランスならではの困りごとはありますか?

1位:時間が合わない・・・4名
2位:理解されない、信用されない・・・3名
3位:収入が不安定・・・2名
4位:困ったことはない・・・2名

「時間が合わない」というのは、なんとなく予想できる答えですよね。フリーランスの場合、休日も決まっていないですし、仕事帰りにどこかで待ち合わせをしてデート、なんてことも難しい。勤務時間が決まっていない分、デート中に仕事の電話がかかってくる、なんていうことも、しょっちゅうあるようです。

Q3.(Q2.に対して)逆に、フリーランスならではの、よかったことはありますか?

1位:時間の融通が効く・・・7名
2位:精神的な満足感・・・3名

※未回答・・・1名

Q2.のデメリットと同様、時間に関することが1位に。2つの質問を総合してみると、時間や休日が決まっていない=クライアントの都合に左右されたり、忙しい時にはそれこそ1日中働いていなければならないこともあるけれど、裏を返せば、自分のコントロール次第で時間を柔軟に使える、ということのようです。
「自由に働ける」というと、とてもいいことのように聞こえますが、やはりなにごとにも表と裏、いいことと悪いことがあるものなんですね。

■お金と時間で、理想と現実とのギャップが大きい

ここからは、フリーランスならではの事情が強いコメントを、いくつかご紹介していきます。(かわいいおノロケのコメントもあります!)

<困りごと>

・今の彼女とのデートの時も事情を全部話しているので、お金を出してもらったり、なるべくお金のかからない事したりで負担をかけさせてしまってる感はすごくありました。(男・31歳)

・お互いにフリーランスのため、不定休になるので自由にデート出来ると思っていたのですが、実際はほとんできません。(男・23歳)

婚約して相手の実家に挨拶へ伺った時に、収入も安定しないのに何故会社勤めをせずにフリーランスとして働いているのかを根掘り葉掘り問われて説明することがとても大変でした。(女・31歳)

男としての不甲斐なさや、理想と現実のギャップを感じてしまうのは、フリーランスならでは、かもしれませんね。また、親世代(50代以上)にはフリーランスという働き方が、フラフラしているとか、不安定に見えてしまうなど、特に婚約や結婚の際には、無視できない障害になってしまいそうです。

<よかったこと>

会える時間や、一緒にいることができる時間がピンポイントかつ非常に限られているため、非常にメリハリがついた生活になった。(男・29歳)

・会社に勤めている時は、お弁当なんて作ってあげる事は出来ませんでしたが、今は自分で時間を調整出来るので、お弁当も作ってあげたり出来るのが、幸せです。(女・29歳)

時間がないからこそ、その時間を大切にする、楽しくいられるように工夫をするというのは、会社員でも取り入れられそうですね。週末の2日間をずっと一緒にべったりと過ごすのではなく、1日はお互いに好きなことをして、残りの1日を濃密な時間にする。そうすることで愛が深まり、「また会いたい」という気持ちを持ち続けられるような気がします。

最後に、これが理想かも?というコメントをご紹介します。
・仕事先とは労働時間、内容についてきちんと了解がある為、フリーランスになって困ったことは今のところはありません。幸い夫の収入が高く私がフリーで働く上で収入にこだわる必要がなかったので、仕事先とは最初から平日の日中のみ働く、もしくは週にどの程度の仕事量をこなす、と言う契約をしました。(女・40歳)

労働時間と仕事量を決めて時間帯だけ自由にするやり方は、会社員とフリーランスのいいとこ取りのようなイメージ。これなら、仕事とプライベートを上手く両立できそうですね。
いずれにせよ、会社員よりも強い意志を持って、時間や仕事をコントロールすることが、フリーランスとして生き抜く術のようです。

調査方法:記述式のアンケート調査
調査対象:結婚または恋愛経験のあるフリーランサーの男女(20歳〜40歳)
調査期間:2017年6月20日(火)~6月30日(金)

記事作成/宮本 雪

ノマドジャーナル編集部
専門家と1時間相談できるサービスOpen Researchを介して、企業の課題を手軽に解決します。業界リサーチから経営相談、新規事業のブレストまで幅広い形の事例を情報発信していきます。