実質GDPは5四半期連続のプラス成長を維持、また、正社員の有効求人倍率も1.01倍(2017年6月)で調査開始依頼、過去最高を記録するなど、景気はよくなってきていると言われています。

 

しかし周りを見渡せば、非正規雇用やサービス残業で働けども低収入だったり、「超」がつくほどの大企業、一流企業が、倒産の危機に瀕していたりと、とても未来はバラ色、とは言えない状況。政府や安倍総理が躍起になって後押しをしなくても、副業をして収入を増やしたり、会社に依存しない道を考えるなど、自分流の働き方改革をしている人が多いと思います。

 

新しい働き方の中でもひときわ注目されているのが、フリーランスという働き方。自分の好きな時間に、好きな場所で働けるという自由さが、特に若年層にとっては魅力的なようです(自由であることはいいことばかりではないことは、前回お伝えした通りですが・・・)。

 

しかし、フリーランスのプライベートというのは、意外と知られていないもの。そこで本連載では、フリーランサーの恋愛・結婚事情について、調査結果をもとに、お伝えしています。

※ご協力いただいたフリーランサーのみなさま

■女性の本音は、自由よりお金!?

前回の記事では、デートや結婚生活などでフリーランスならではの困りごとや、いいところをご紹介しました。

 

勤務時間や定時がある会社員に比べ、フリーランスは時間の拘束がないのが最大のメリットのひとつ。ですが、自由=楽(らく)というわけではなく、仕事が立て込んでいれば休日を取ることもままならず、デート中にクライアントから電話が来てしまう(クライアント側も、フリーランスならいつ連絡してもいいと思っている節があるんですよね)など、苦労も垣間見えました。

 

今回、アンケートにご協力いただいたみなさんは、フリーランスとして働くことの酸いも甘いも味わっているわけですが、大切な存在であるパートナーには、どのような働き方を望んでいるのでしょうか?

 

Q4. 結婚相手を選ぶなら、フリーランスがいい?それとも会社員の方がいい?

<全体/11名中>

・フリーランス:4名

・会社員:5名

・どちらでも:2名

全体の結果を見ると、フリーランスと会社員、ほぼ半数ずつ。これだと特徴がないように見えますが・・・

 

<男/4名中>

・フリーランス:3名

・会社員:0名

・どちらでも:1名

 

<女/7名中>

・フリーランス:1名

・会社員:5名

・どちらでも:1名

男女別で見てみると、その差は歴然。パートナーにするのであれば、男性はフリーランス、女性は会社員と明確に分かれています。それぞれのコメントを見てみると、パートナーに求めていることや考え方の違いがわかります。

 

<男性・・・パートナーもフリーランスがいい>

・子供が出来たり家事育児をすると考えた時にフリーランスの方がありがたい

・今の私の生活サイクルで相手が会社員の場合、お互いの仕事の時間と休みが真逆になってしまう

・フリーランス、自営業だと自分がやりたいことをやっていける

 

<女性・・・パートナーは会社員がいい>

・子どもの将来の事や生活の事を考えると決まった収入がある人

・夫婦どちらかは会社員等の方が家計を運営しやすそう

・将来的に、家を購入したり、車を購入したりするときに不利になると思うので、パートナーには安定した仕事をしてほしい

 ■現実世界の“沙汰”もやっぱり、金次第

男性が「一緒の時間を過ごしたい」「やりたい仕事をしてもらいたい」といった感覚的なメリットを選んだのに対し、女性は「家計を運営しやすい」「決まった収入がある人」など、実利を選択。白馬の王子様を待つ・・・なんていうのは童話の中だけの話で、本当は女性のほうが現実的(男性の方がロマンチスト)と言いますが、まさにその通りの結果になりました。

 

こうした男女の考え方の違いのほかにも、「男性には一家の大黒柱になってほしい」という刷り込みがあったり、「フリーランスでも稼げてるから、パートナーにも自由に働いてほしい」といった個々の事情もあるので、パートナーは会社員の方がいい、フリーランスの方がいい、という正解はありませんし、一概に言えるものではありません。

 

ですが、どちらにしてもやはり、「生活できるだけの収入が確保されること」が大前提。金の切れ目が縁の切れ目・・・なんてことにならないよう、仕事をする時間、収入、生活のスタイルなどを、会社員同士のカップルや夫婦以上に、しっかりと話し合うことが必要になるのは、間違いないようです。

 

調査方法:記述式のアンケート調査

調査対象:結婚または恋愛経験のあるフリーランサーの男女(20歳〜40歳)

調査期間:2017年6月20日(火)~6月30日(金)

 

 

記事作成/宮本 雪