イギリスの科学ジャーナリストで、「中年のギターヒーロー」を目指しているデーブ・ブラッドリーさんが、英語圏の国々で音楽を売る方法を説明しています。プロを目指すミュージシャンや、趣味で作曲している人などが収入を得るヒントになりそうです。今回は音楽を売るという副業を紹介します。
■まずは音楽ソーシャルメディアから
デーブさんのおススメは、自分の音楽を売り込む前に、自分の音楽にファンを付けてその動向の分析などを行い、コミュニティを作る事です。そのためにはSoundCloudやReverbNationなどの音楽ソーシャルメディアが便利です。
SoundCloudはミュージシャンとファンがそれぞれ無料で登録出来、特にミュージシャンは指定のサイズまで自分の音楽を自由にアップロード出来ます。アップロードされた音楽はファンがシェアしたりコメントする事が可能で、エンゲージメントが増えるとコミュニティがどんどん広がって行きます。
ReverbNationはさらにプロフェッショナル向けで、月額費用がかかりますがiTUnesやGoogleミュージックでの販売が可能です。また、BandCampもミュージシャンが音楽を自由にアップロードして販売する事が可能です。デーブさんによると、デーブさん自身もBandCampから「今の本業を止めてもいい程度にはまだ達していない」程度の収入を得ているそうです。
■iTunesやAmazonで本格的に販売するならサードパーティから
ミュージシャンであれば誰もがiTunes、Amazon、Googleミュージック、Spotifyといった著名ストアで自分の音楽を本格的に販売する事を夢見るでしょう。こうしたストアで音楽を販売するには、著作権管理やレーベルをストアの基準に適応させる必要があり、アマチュアミュージシャンにはハードルが高いです。
そこでおすすめはCDBabyやTuneCoreといった音楽流通プラットフォームを利用する事です。これらを使う事でサードパーティのレーベルで自分の音楽を世界中に配信することが可能になります。CDBabyの場合は音楽毎に12.95ドルの事前金と9%の販売手数料がかかりますが、世界のメジャーなストアのほぼすべてに流通させる事が可能なので、自分の作品に自信がある人はチャレンジしてみてもいいかも知れません。
また、ユニークなのはloudr.fmで、CDBabyと同様にメジャーなストアへ音楽を配信出来る一方、他人の音楽をカバー出来るという機能があります。著作権者へのロイヤルティー支払いなどの管理はすべてloudr.tmがやってくれるので、他人の音楽をカバーしている人にはおススメです。
■どこで販売するにしてもマーケティングが必要
自分の音楽をどこで販売するにせよ、いずれにしてもマーケティングが必要だとデーブさんは説明します。自分の音楽を世に知らしめ、一人でも多くのファンを獲得し、自分の音楽を買ってもらう。自分のホームページや、Facebook、Twitterなども使い、有償無償を問わず宣伝をして行く。その意味で、SoundCloudやReverbNationなどの音楽ソーシャルメディアで、まずは自分のコミュニティを作りなさいとデーブさんは主張しているのでしょう。
なお、多くのミュージシャンはYouTubeを最大限にマーケティングに活用しています。サンプルバージョンやプロモーションビデオを投稿したり、中には曲を完全にアップロードしている人もいます。音楽を直接販売しなくても、ビデオの再生回数が増えればそこから広告収入が得られるからです。ミュージシャンの中には、あえて他人の曲のカバーに特化し、大量のビデオを投稿して再生回数を稼ぎ、それなりの収入にしている人もいるそうです。
インターネットの普及により音楽流通の仕組みが劇的に変わった今日、すべてのミュージシャンにお金を稼ぐ環境が用意されています。プロ・アマを問わず、自分の腕一つで世界に挑戦する事が可能になったのです。腕に自信がある人には、副業ミュージシャンを目指して頑張っていただきたいと思います。
参考サイト
https://www.labnol.org/internet/sell-music-online/13403/
http://www.wikihow.com/Sell-Your-Music
記事制作:
ジャパンコンサルティング合同会社
代表 前田健二
専門家と1時間相談できるサービスOpen Researchを介して、企業の課題を手軽に解決します。業界リサーチから経営相談、新規事業のブレストまで幅広い形の事例を情報発信していきます。