アメリカでドアダッシュの人気が高まっています。ドアダッシュ(DoorDash)は2013年にアンディ・ファンら四人の起業家が立ち上げたレストランデリバリーサービスです。UberLyftと同様にドライバーを登録し、デリバリーオーダーとマッチングさせる仕組みです。今回は、このドアダッシュで稼ぐ人を紹介します。

■ドアダッシュの仕組み

ドアダッシュの仕組みはシンプルです。まず、レストランとドアダッシュが契約し、ドアダッシュのウェブサイトからレストランへ注文が出来るようにします。一方で、ドアダッシュはデリバリーを請け負うドライバー(ドアダッシュではダッシャーと呼んでいます)を集め、専用のアプリをスマホにインストールしてもらいます。ドライバーはデリバリー可能エリア、最低受注額、勤務可能時間などをアプリに入力し、勤務時間に待機します。デリバリーの注文が入るとドアダッシュのサーバーが登録ドライバーをピックアップし、デリバリー依頼が可能かアプリ経由でリクエストします。ドライバーが受託可能であれば2分以内に受諾し、レストランへ出向いて注文の品を受け取り、注文者のところへデリバリーします。デリバリーが終わったら再び待機し、次のリクエストを待ちます。

 

フィーですが、ドアダッシュはレストランから売り上げの20%を受け取ります。ドアダッシュからダッシャーへは、注文金額や移動距離に応じて平均で5-8ドル程度が支払われます。注文者からダッシャーへ渡されるチップは全額ダッシャーのものになります。

■実際にいくら稼げるか?

テスラモーターズに勤務するブライアンさんは副業でドアダッシュのダッシャーをしています。カリフォルニアの小都市ロスガトスを対象エリアに、自宅から5マイル(約8㎞)以内、最低受注額20ドルの条件を設定しています。ディナータイムは条件を7マイル(約11.2㎞)、30ドルにそれぞれ引き上げています。

 

ロスガトスでは競合するダッシャーが少ないようで、ランチタイム、ディナータイムそれぞれコンスタントにリクエストが入り、時給に換算すると24-27ドル程度稼げるそうです。ディナータイムはより美味しく、特に100ドル以上の高額注文が入ると、チップも高額になるのでさらに稼げるそうです。

ブライアンさんの場合、昼夜合わせて8時間のシフトで、平均で260ドル稼いでいるそうです。日曜日などは特に美味しく、最大で320ドル稼いだ事もあるそうです。テスラモーターズに努めながらの副業としては、決して悪くない金額でしょう。

■稼ぐコツは仕事を選ぶ事と動態を掴む事

ダッシャーとして稼ぐコツとして、仕事を選ぶ事をブライアンさんは勧めています。ドアダッシュのサーバーは注文が入ると条件に該当するエリア内のドライバーに次々にリクエストを送ってきます。注文が欲しいからといってすべてのリクエストを受けるのではなく、あくまでも移動時間が最短になるようなリクエストのみを受けるべきだとしています。リクエストへの回答時間は2分あるものの、条件が悪ければすぐに断って次のリクエストを待つべきです。

 

また、担当エリアの登録レストランの動態を掴むことも重要です。ドアダッシュには様々なタイプのレストランが登録しています。イタリアン、フレンチ、メキシカン、和食、ラーメン、ハンバーガー、中華、タイ、ビーガンレストラン等々、大都市になるほどバラエティに富んできます。それぞれのレストランにはそれぞれのビジネスサイクルがあり、デリバリーの動線があります。それらを確実に掴み、最適な時間に最適な場所で待機する事が、稼ぎを大きくする事につながります。

 

いずれにせよ、ブライアンさんはダッシャーとしてそれなりに稼いでいるのは間違いないようです。テスラモーターズの給料をドアダッシュの稼ぎが上回ったとしても、不思議でないかもしれませんね。

 

参考サイト

http://nextjuggernaut.com/blog/doordash-business-model-how-doordash-works-earns-revenue/

https://www.quora.com/How-much-does-the-average-DoorDash-employee-make-per-hour

 

記事制作:

ジャパンコンサルティング合同会社

代表 前田健二