フリーランスって?
フリーランスとは、企業や組織に所属せず、独立した個人事業主または個人企業法人として自分の保有する技術を提供する働き方のことです。
また、フリーランスで仕事を行う人のことを「フリーランサー」と呼びます。フリーランスは会社という後ろ盾が無いため、一般的には「大変そう」「将来の保証が無くて不安」というイメージを抱きがちです。それではまず、フリーランスとして仕事を進めていく上で実際に大変な点を5つご紹介します。
フリーランスで大変と感じる点
1. 仕事の交渉・受注はすべて自己責任
2. 体調管理も大事な仕事のうち前述した通りフリーランスはすべての作業を自分で行うので、体調を壊してしまうと代りに仕事を請け負ってくれる人が誰も居ません。したがって体調不良は自動的に仕事の停滞に繋がります。
やむを得ず、仕事を一時的にストップしても、誤って取引先への連絡を怠ってしまうと契約の打ち切り等仕事自体に支障が出てきます。体調管理も大切な仕事と考え、早寝早起きの規則正しいスケジュールを基本に日々の計画を立てるようにしましょう。
3. 税金を始め諸手続きはすべて自分で行う
企業に所属していると税金などの事務手続きは経理係が担当してくれます。しかしフリーランスの場合は、そういった業務以外の諸手続きもすべて自分で行わなければなりません。
仕事の技術だけでなく、個人事業主または個人企業法人として運営していくためのノウハウも学ばなければならないため、慣れないうちは心身ともに大きなプレッシャーを感じる可能性があります。(『フリーランスのための経費の落とし方と確定申告を見越した準備のための情報』参照)
4. 仕事における成長が遅くなる
フリーランスで仕事をしていると、企業のようないわゆる「同僚」が存在しません。人間関係のトラブルが無く自分のペースで仕事を進められる点はよいのですが、新しいアイデアを出し合うなど切磋琢磨できる相手がいないため、仕事における成長が感じられにくくモチベーションの維持が困難に感じられる場合があります。
5. プライベートと仕事の境目が曖昧になる
フリーランスは自営業と同様、自分の生活が仕事に直結している形になります。そのため勤務時間の基準がなく、生活にメリハリをつけることが難しくなってきます。
その影響でプライベートと仕事の境目が曖昧になり、絶え間なく仕事をしている感覚に陥り、疲労感が増してくる可能性があります。
前向きに進んでいく4つのコツ
1. 仕事を選べる自由さ、キャリアをカスタマイズしていく作業を楽しむ企業で働く場合は、たとえ自分の興味の持てない仕事であってもその会社の方針にしたがい、進めなければなりません。
しかしフリーランスという生き方を選べば、自分の希望する方向に合わせて仕事を進められます。したがって仕事を選べる「自由さ」とやりがいが感じられ、自分のキャリアをカスタマイズしていく作業に楽しみを覚えるでしょう。
2. 規則正しい生活を意識する
「体が資本」のフリーランス、前述したように規則正しい生活を意識することはもはや仕事の大切な一部。時間の制限がないので自分の気分次第で如何様にも1日が過ごせてしまい、その結果健康のバランスを崩し仕事も進まなくなる…という負のループは何としても避けたいものです。
多くの人々にとって、朝は頭がクリアでコツコツとした作業に向いている時間帯。とくに早寝を心がけ(一般的には8時間睡眠が理想)9時前の「早朝」と呼べる時間を大切に過ごすことが、仕事を循環良く続けさせる秘訣です。
朝のうちに大体の仕事を済ませてしまう習慣がつくと、午後は経理などの事務作業の時間に当てることができます。その結果達成感が得られるため、身体のみならず精神的にも安定し、フリーランスとして自信を持って進んでいけるはずです。
3. 事務能力・知識を身に着ける
フリーランスは自営業なので、経理、備品管理、営業など業務以外の細々とした事務手続きも自身で行わなければなりません。独立当初は負担に感じるかもしれませんが、ここで努力したことは一生もののスキルとして身につくので、人生の他の場面でも大きく役に立ちます。
また、フリーランスは自分自身への「知識の投資」も大切です。企業などの後ろ盾のない状態で仕事を継続して行なっていくには、自分自身の知識のブラッシュアップが必要不可欠。道具と同様、人間も適度な刺激を与え、状況に合わせ柔軟に行動できるようにしておくことが求められます。常に周りの事柄に好奇心を持ち、学ぶ機会を自発的に作るようにしましょう。
4. コワーキングスペースを活用するなど工夫してみる
フリーランスは仕事における人間関係の複雑さがない反面、自宅で仕事をしていると社会との関わりが薄くなり、どんどん自分の世界に閉じこもっていってしまう可能性があります。
それを避けるためには、主にフリーランサーが集まるコワーキングスペース(共同オフィス)を利用するなど積極的に人と交わろうとする意識が大切です。さまざまな職業の人々に出会うことで、仕事で思わぬ縁ができたりと活動の幅も拡がっていくでしょう。
フリーランスは本当に大変?〜フリーランサーとして生きていくという決意が大切〜
フリーランスとは何か、大変と考えられる点、そしてそれらを踏まえつつもフリーランサーとして前向きに進んでいく秘訣をご紹介しました。大変な点と前向きに進んでいくコツは、実はほぼ表裏一体の関係性にあるということが分かったと思います。
そこで鍵となるのが、フリーランサーとして生きていくという「決意」。「握れば拳、開けば掌」ということわざのように、自分の捉え方を変えることで、大変と思い込んでいた事柄もプラスのものに変化させていけるのです。
フリーランサーとしての皆さんのキャリアが輝かしいものになるよう、心からお祈りしています。