そもそもフリーランスとは

フリーランスと名乗っている人が増えてきているのですが、そもそもフリーランスとは何でしょうか。フリーランスというのは働き方や契約の仕方のことをさし、企業には属さずに仕事ごとに契約を結ぶ人たちのことを言います。

こうした契約で仕事をする人たちをフリーランサーと言います。現在、フリーランスには様々な職種の人がいます。

フリーランスに似た呼び名との違いはあるの?

フリーランスには似たような呼び方があります。これらの名称とフリーランスは違うのでしょうか、それとも同じなのでしょうか。ここではフリーランスと他の呼び方との関係について説明します。

1.個人事業主との違い

フリーランスには法人を設立している人と個人で仕事をしている人がいますが、個人で仕事をしている人は基本的に個人事業主です。つまり、個人事業主の人がフリーランスですと名乗っても良いということです。税制上の違いもありませんので、どちらでも好きなように名乗って良いのですが、取引先で「個人ですか、法人ですか」と聞かれることが多いので、個人事業主と答える方が多いのが実際です。

2.SOHOとの違い

SOHOとは「Small Office Home Office」の略です。これは小さなオフィスや家庭がオフィスである人のことをさします。一般的には在宅で仕事をしている人が多いので、SOHOの人たちはフリーランスと同じだと言えます。特に税制上の違いはありませんので、フリーランスと名乗ってもSOHOと名乗っても同じです。

3.フリーターとの違い

そもそもフリーターとは「フリーターを、年齢15~34歳層、卒業者に限定することで在学者を除く点を明確化し、女性については未婚の者とし、さらに、(1)現在就業している者については勤め先における呼称が「アルバイト」又は「パート」である雇用者で、(2)現在無業の者については家事も通学もしておらず「アルバイト・パート」の仕事を希望する者」と厚生労働省は定義しています。先程も述べたようにフリーランスは企業に属さずに契約を結んでいる人たちのことですから、正社員ではありませんが、企業とアルバイト・パートとして契約をしていますので、フリーランスとは違います。さらにフリーランスは専門的な知識があるのが普通ですので、そういう意味でもフリーターとは違うと言えるでしょう。

4.非正規社員との違い

非正規社員とはアルバイトやパートタイマーだけでなく、契約社員や派遣社員も含みます。契約社員や派遣社員は会社と契約して仕事をしますし、税金も会社が手続きしてくれますので、非正規社員は社員と同じ扱いです。それに対してフリーランスは企業に属さずに仕事をしていますから、例え同じ職場で働くことがあったとしても明確な立場の違いがあると言えます。

フリーランスの保険はどう違う?

フリーランスと他の呼び名との違いについては説明しましたが、フリーランスの場合、保険についても正社員と比べると大きく違います。ここでは保険についての違いについて説明します。

1.労災保険

正社員の場合、全員が労災保険に加入する義務がありますが、フリーランスの場合、労災保険に加入する必要はありません。ただしフリーランスであっても一定の基準を満たす人に関しては加入することができます。当然ですが、保険料は支払わなければなりません。労災保険の基準には満たないが、労災保険に加入したいという人は、中小企業向けについてはあんしん財団の中小企業保険もありますので検討してみるのも良いでしょう。

2.雇用保険

雇用保険は労働者と事業者が決められた割合で保険料を負担し、失業した際に失業保険としてもらえるようにする仕組みです。フリーランスは失業保険をもらうことが法的に禁止されていますので、フリーランスが失業に備えるためには「小規模企業共済制度」に加入することをおすすめします。こちらの加入しておけば、退職、廃業時に共済金を受け取ることができます。加入しておいてもよい制度だと言えるでしょう。

3.健康保険

フリーランスの場合、国民健康保険に加入するのが一般的です。市町村によって国民健康保険料は違いますので、安い自治体に引っ越すのもひとつの選択肢だと言えるでしょう。

4.年金

フリーランスの年金は国民年金になります。ただもらえる金額がかなり少ないですので、国民年金基金に加入する人もいます。こちらに加入することで保険料が増えますし、税制上の優遇措置もありますので、検討してみても良いでしょう。また民間の年金保険もありますので、そちらも検討してみて下さい。

5.介護保険

フリーランスの場合、介護保険料は国民健康保険と合算されます。40歳を越えると保険料が高くなったと感じるのはそのためです。40歳以上になると保険料が上がることは知っておいた方が良いでしょう。

フリーランスについてしっかりと理解しよう

フリーランスはまだまだ日本では認知されている呼び方とは言えません。ただフリーランスになると特に保険や税金などで大きく正社員とは変わりますから、しっかりと知識を身につけて置くようにしましょう。そうしないとフリーランスになって収入が減ったということになりませんよ。

記事作成/ジョン0725