ハイブリッドワーカーという働き方が注目されている

ハイブリッドワーカーという言葉を聞いたことがありますか。世の中には自分の好きなことを仕事として、充実した日々を過ごしている人もいます。一方で、好きなことを仕事に選択せず、仕事以外で自分の好きなことをして夢を追いかけている人もいます。

自分の仕事と自分のしたいことを切り離して働くスタイルのことをハイブリッドワーカーと言い、夢をあきらめない働き方として注目されています。そこで今回はハイブリッドワーカーの意味とは何か、そのメリット・デメリット、事例などについてみていきましょう。

ハイブリッドワーカーの意味とは?

まずここでは、ハイブリッドワーカーの意味とその特徴にについて解説していきます。

ハイブリッドワーカーの意味とは

冒頭でハイブリッドワーカーについて簡単に説明しましたが、その意味を正確に定義しておきます。

ハイブリッドワーカーとは、普段は会社員として企業へ勤務して、仕事後や休日などの空いた時間を使って自己実現のため活動している人、またはそのような働くスタイルを意味します。

ハイブリッドワーカーの特徴とは

ハイブリッドワーカーは、ただ副業としてお金を稼ぐのが目的ではなく、自分の夢を追い求めるという点に特徴があります。会社員としての社会的地位と安定した収入を確保しつつ、自分の夢をかなえて自己実現するためにハイブリッドワーカーは活動しているのです。

会社員と兼業で作家や漫画家、ミュージシャン、芸術家などの活動を行なっている人がたくさんいます。最近では、ウェブサイトやネットショップなどの運営を兼業でする人もいて、兼業する仕事の数は増えています。

ハイブリッドワーカーのメリット・デメリット

夢をあきらめずにがんばりたい人に注目されているハイブリッドワーカーですが、メリットもあればデメリットもあります。

ハイブリッドワーカーのメリット

自分の好きなことを仕事にして、収入を得て安定させることは、簡単なことではありません。しかし、会社員として安定した収入があると、不安を感じることなく夢を追いかけることができます。収入面は本業が支えてくれ、精神面は副業が支えてくれるので、両立できるのです。

また、本業での経験が副業に活かすことができ、相乗効果が生まれるというメリットもあります。例えば、本業の肩書きを利用してブログを運営するという場合、その肩書きがあるから記事に対する信用が高まり、訪問者はその記事を読みたいと思うのです。
一般的に兼業というと、どっちつかずになると思われがちですが、本業を副業に役立てることができます。

さらに本業の勤務時間外に活動するので、副業をしているから本業が疎かになることはありません。しかも、本業の収入とは別に副業の収入も入ってくるので、経済的な余裕も生まれます。

ハイブリッドワーカーのデメリット

ハイブリッドワーカーは会社員という身分で副業をするのですが、企業によっては就業規則で副業を禁止しているところもあります。会社に黙って副業をしていて、後で発覚すると大きなトラブルになるリスクもあります。

だれもが与えられている時間は同じですが、本業が忙しくなると副業に時間を取れなくなることもあります。せっかく夢を追いかけようとがんばりたくても、時間がまったく取れなければ満足のいく活動ができません。

副業をするのに予想外にお金がかかってしまい、本業の収入があっても生活に余裕がなくなってしまうこともあります。いくら夢を追いかけるためとはいえ、本業で稼いだお金が副業で消えてしまうのでは長く続けることができません。

ハイブリッドワーカーの事例

ここでは、各業界で活躍しているハイブリッドワーカーの事例を紹介します。

ミュージシャンと薬剤師の兼業

有名バンド「ケツメイシ」のメンバーの一人であるRYO氏は、本業として薬剤師をしていた時代がありました。薬科大学時代に音楽活動をスタートし、大学卒業後は製薬会社へ就職。

営業職として仕事をしながら音楽活動を継続し、インディーズでCDをリリースして売れるようになってから会社を辞めたそうです。その後も、薬局で薬剤師として仕事をしながら音楽活動をしていました。製薬会社での営業職や薬局での薬剤師としての就業経験は音楽活動によい影響を与えたと、RYO氏は言われています。

・参照元:https://ja.wikipedia.org/wiki/Ryo
・参照元:http://www.mbs.jp/jounetsu/2016/10_09.shtml

サラリーマンとマンガ家の兼業

田中圭一氏は、サラリーマンとマンガ家を兼業されていましたが、まったく逆のタイプの職業だったので休みなく続けることができたと言われています。平日は営業職のサラリーマンとして働いていましたが、人間関係が大切な仕事だったと言われています。

一方、マンガ家は内向的な仕事で、非常識なことばかり考えていたそうです。平日は営業職サラリーマン、土日はマンガ家とフルで仕事をしても、まったく逆のタイプの仕事だったのでバランスがとれて平気だったそうです。もし似たような仕事だったら、続けることは難しかったのではないかと言われています。

 ・参照元:http://filt.jp/lite/issue76/s03.html
・参照元:https://crowdworks.jp/lp/mm/zaitaku/ochi4510/keiichisennsei

ハイブリッドワーカー時代の到来

今回は、ハイブリッドワーカーの意味とは何か、そのメリット・デメリット、ハイブリッドワーカーの事例について解説しました。

現代は多様な働き方が認められるようになり、これまでのような組織の一員としてしか活動できない時代ではなくなってきています。個人は働き方を自由に選択でき、ハイブリッドワーカーのように夢を追いかける活動と兼業する働き方をする人は増加しています。
人は与えられた仕事を黙々とこなすだけでなく、自ら仕事を考え出すことも必要です。ハイブリッドワーカーという働き方について考えてみてはいかがしょうか。