ノンバーバル(非言語)コミュニケーションとは

ノンバーバル(非言語)コミュニケーションとは、簡単に言うと「言語を使わない、言語以外で行うコミュニケーション」のことです。

通常、人間は自分の考えや意見を相手に対して伝えるために、言葉を使ってコミュニケーションをとります。もちろんこの言語によるコミュニケーションが基本であり、大切なことは言うまでもありません。しかし、ノンバーバルコミュニケーションを使うことで、意思疎通がよりスムーズにできる効果が期待できます。

ノンバーバルコミュニケーションの特徴は、言語の意味・内容以外の情報で、相手が伝えようとしていること、おもっていることを理解することができます。その情報となるのは、コミュニケーションをする相手の「声」「表情」「動作」です。

3種類のノンバーバルコミュニケーション

1. 声によるコミュニケーション

まず一つが「声」。相手が発する言葉の内容・意味ではなくて、声のトーンや大きさなどが該当します。

例えば、あなたが友人と話をする場面を想定しましょう。もしその友人が、いつもよりも小さい声でトーンが低かったりすれば、「今日はいつもよりも疲れているのかな」と察するのではないでしょうか。

ほかにも、いつもよりも早口で物事を話をされると、「何か急いでいるのかな」「すごく話している内容にワクワクしているのかな」、などといったことも察することができます。

このようにコミュニケーションをとる相手が発する声のトーン、早さ、ボリュームで、相手の状況や伝えたいことがより理解することができます。

2. 表情によるコミュニケーション

表情ほどたくさんの情報を伝えることができるノンバーバルコミュニケーションはないと言われています。その人が男性なのか女性なのか、どのくらいの年齢なのかがわかるだけでなく、心の状態まで感じ取ることができます。

とくに目は、多くの情報を発するので、目を見れば相手の心理状態がすぐにわかります。

3. 動作によるコミュニケーション

そして3つめが動作によるコミュニケーションです。

例えば、日本に旅行にきた外国人に道について質問された場合があります。この時に外国語がうまく喋れなかったとしても、道を指差したりすることで、伝えることができます。

そのほかにも、例えば動物園で見たキリンの首の長さについて話をする時に、手を広げて説明することでより伝わりやすくなりますよね。

言葉が通じない相手でも、身振り手振りだけで何とか相手へ情報を伝えることができます。そして、言葉と一緒に使うことでは、相手がより理解しやすくなります。

ノンバーバルコミュニケーションの3つの効果

ここまで、コミュニケーションの種類について見てきましたが、ここではあらためてノンバーバルコミュニケーション効果についてみていきましょう。

1. 言葉の内容・意味を補完できる

ノンバーバルコミュニケーションは、言葉では表せない想いや状況、雰囲気などを伝える場合に言葉を補う役割があります。

たとえば、仕事において緊急事態が発生したことを上司に報告する場合に、普段話しをするよりも、焦ってる雰囲気・早口・大きい声、で報告するとより事態の緊急さが伝わると思います。

2. 信頼を勝ち取ることができる

人は表情のない人と話すよりも、表情が豊かでうなずいてくれる人の方が気持ちよく話せます。特に話しかけられなくても、微笑んでくれるだけでも安心感や信頼感を得られるのです。

3. 相手の気持ちを見抜くことができる

相手の本当の気持ちは、言語だけでは理解できないことがあります。例えば、口では大丈夫と言っておきながら、表情がさえないかったり、声が震えていたりということがあります。

そのような場合は相手の声のトーンや表情、顔色など言語以外から、相手の本当の気持ちを読み取ります。

ビジネスにおけるノンバーバルコミュニケーションの活用例

コミュニケーションの手法として優れているノンバーバルコミュンケーションは、ビジネスにおいても活用されています。

わかりやすく効果が感じられるのが、プレゼンテーションや商談です。どういう内容を伝えるか、話をするのかは、論理的にしっかりと準備される方も多いはずです。それに加えて、本番の際に、声のトーンをどうすればいいのか、どういう仕草をすれば効果的なのかも考えてみましょう。

ノンバーバルコミュニケーションをうまく使うと、相手への印象を良好にできます。

ノンバーバルコミュニケーションを意識して活用しよう

ノンバーバルコミュニケーションの種類やその効果について解説してきました。言葉を使ったバーバルコミュニケーションと一緒に使うことで、友人、クライアント、同僚などとスムーズに意思疎通ができます。

最初は難しいかもしれませんが、まずは意識してみてはいかがでしょうか。