アルバイトの掛け持ちや正社員とアルバイト、派遣とアルバイトなど実際にダブルワークを実践している方、今の状況を体力的にきついと感じていませんか?実はそのきつさは少しの工夫で乗り切ることができます。仕事選びからスケジュール・メンタル管理まで、ダブルワークを乗り切るコツを解説します。

ダブルワークのコツは仕事選びにあり

ダブルワークの選び方①〜仕事内容〜

ダブルワークで最も重要と言ってもいいのがこの仕事選びです。例えば普段肉体労働をしている方が、ダブルワークとしてもうひとつ肉体労働をしようとしたらそれは大変なことです。これは極端な例ではありますが、仕事の選び方できつさはかなり変わってきます。

おすすめなのが「過去経験したことがある仕事を探す」です。過去に経験したことがあれば流れもわかっていますし、新しく覚えることも少なくて済み、結果として労力は少なくて済みます。

あと「自分が興味のあること、やりたい仕事を選ぶ」のもおすすめです。これは後述するモチベーションにも関わってきます。人間はやりたいことをやっている方が疲れを感じにくく、やる気が出て能率があがります。

ダブルワークの選び方②〜労働時間〜

次に考えなければいけないのは、労働時間です。少なくとも本業で毎日8時間以上は働いているはずです。もしも本業で残業があった場合には10時間労働後に副業に行かなければならない、ということもあるでしょう。

ですので、副業側の労働時間は長くても4時間程度に抑えるようにしましょう。もちろん、土日などの休日に副業を行う場合はもう少し長く、一日6時間程度でもOKです。家庭がある、子供がいるなどの場合は、副業が元で家庭不和を起こさないよう家族と相談して労働時間を調整しましょう。

ダブルワークの選び方③〜考慮すべきこと〜

ダブルワークを選ぶうえで考慮することは上記2項目を含め、いくつもあります。その中でも最も注意しなければいけないのは、「本業と同じ業種は避けること」です。

本業と同じ業種を営むライバル会社で働くことはライバル会社の利益になることなので、背任行為と取られてしまう可能性もあります。いくら時代の流れで副業が容認される傾向にあるとはいえ、やってはいけないことです。

もしも自分の本業の機密事項が副業先に漏れてしまったら、本業のほうは解雇は当然のこと、最悪訴えられてしまう可能性まであります。ダブルワークをする際は必ず、本業とは別の業種を選ぶようにしましょう。

ダブルワークにおけるスケジュール管理のコツ

スケジュール管理のコツ①〜スケジュール帳を工夫する〜

ダブルワークをしているとスケジュール帳がぐちゃぐちゃになってしまうことがあります。これにより副業の方の約束や納期を忘れたり、本業の納期が遅れたりなど、トラブルの温床になることも。

そこでスケジュール帳を工夫しましょう。筆者もダブルワークをしていますが「ほぼ日手帳」のような1日1ページの手帳を使用するようにしています。以前は週間の手帳を2冊使っていましたが、いちいち手帳を変えて書き込むのが手間で1冊にまとめるようにしたらとても楽になりました。

1日1ページであれば記入スペースも広く取れますし、付箋などを貼って本業と副業で分類もしやすいのでおすすめです。また、副業の方の連絡でチャットワークやLINEなどのツールを使っている場合は、そのツール内で自分だけが見るトークルームを作り、スケジュールをどんどん投稿していく、というのもやり方のひとつです。

スケジュール管理のコツ②〜必ず空き時間を作る〜

本業にしろ副業にしろ、緊急事態や突発的な事情の変化というのが出てくる可能性は絶えずあります。そのときに迷惑がかからないように、本業と副業の間にバッファとして空き時間を入れるようにしましょう。

例えば家庭を持つ身であれば配偶者や子供が熱を出すなど、副業に取り組めない事態が起こることがあります。急な休みは事情にかかわらず早めに連絡するのがマナーです。時間の余裕は忘れずに取りましょう。

スケジュール管理のコツ③〜最優先は本業である〜

これはコツではなく遵守すべき事項です。副業があるからといって本業をおろそかにすることは絶対に避けましょう。副業にかまけるあまり本業で信用をなくしたら元も子もありません。最優先は本業であることは絶対に忘れてはいけません。

ダブルワークにおけるメンタル管理のコツ

メンタル管理のコツ①〜目的をはっきりさせる〜

ダブルワークを続けていると嫌になることも出てくるでしょう。そんな時は、何のためにダブルワークをしているのかを改めて明確にしてみましょう。例えば住宅ローンを早期返済するため、貯金して欲しいものを購入するため、旅行に行くためなど…

人によってダブルワークを始める理由は様々です。しかし最初の目的を忘れてしまうと、苦痛が先行するようになってしまいます。目標を紙に書いて貼るなど工夫して、ダブルワークの目的を常に認識するようにしましょう。

メンタル管理のコツ②〜仕事を楽しむ〜

これは人によってはなかなか難しいかもしれませんが、可能であれば仕事を楽しむようにしましょう。人間は、正負どちらの感情にも引っ張られやすいものです。楽しいと思えることが少しでもあれば何でも楽しめるし、逆に嫌なことばかり考えていると全てが嫌になってしまいます。

本業でも同様ですが、プラス思考を忘れずに楽しんでやれば、嫌になることも少なくて済むでしょう。

メンタル管理のコツ③〜人間関係の充実を図る〜

本業はもちろんのこと、副業での人間関係も充実させましょう。「この人たちと過ごすのは楽しい」と感じられるようになれば、きつい仕事であっても耐えられるものです。どんな仕事でも一番難しく悩まされるのは人間関係ですが、楽しく感じられるのもまた人間関係があってこそです。

ダブルワークの最後のコツは税金管理、必要な手続きとは

通常、本業では年末調整をしてもらっていると思いますが、ダブルワークをしている場合は多少事情が違ってきます。

副業での経費を差し引いた所得が20万円以上である場合、確定申告をする必要があります。その場合は副業の給与明細を用意して確定申告をしましょう。その際経費の計算も行いますので、必要なレシートや領収書を用意しましょう。

副業での収入が高い場合は確定申告の後税金を納めなければなりません。確定申告を面倒だからとサボってしまうと税金の滞納となり、追徴課税が発生する恐れもあります。確定申告は忘れずに行うようにしましょう。

まとめ

ダブルワークをする理由は人それぞれです。家族を持ちながらダブルワークに勤しむ方もいらっしゃるでしょう。しかしあくまで大切なのは本業であり、自分の家族や子供です。体や心に無理をして働いても長続きしませんし、続いたところで体を壊したりメンタルに不調をきたすことも考えられます。

ダブルワークを楽しく長続きさせるためにできることを、ひとつずつ実践していってください。

執筆者:守山 有

2014年からフリーライターとして活動。副業、IT関連、飲食など多ジャンルに渡って多数執筆。勉強の日々ですが、執筆も楽しく充実しています!