年末年始は帰省された方も多いかと思います。
子供の頃から変わらない風景に心癒される反面、賑やかだった商店街がシャッター通りになってしまったり、人口が減っていると聞かされたりして、もの寂しさを感じることもあったのではないでしょうか。

人口減少、東京への一極集中など、このままだと、地方はどんどん衰退するばかりです。ですが、地方にいいところがないわけではありません。その土地だからこそできるビジネスや、首都圏に比べて不動産が格段に安いことも大きなメリットです。

というわけで、今回のテーマは「地方創生」。
起業やU・Iターンを目指している方はもちろん、地元の活性化や日本の将来に向けて避けては通れないテーマです。ぜひ、この機会に真剣に考えてみませんか。

もう東京には頼ってられない!

地方創生実現ハンドブック


国の戦略によって、地方は自らの力で地域活性化をすることを求められるようになりました。ですがこれまで、工場の誘致や東京の資本によってしか活気を生み出すことができなかった地方にとっては、なかなか難しい話です。
そこで参考にしてほしいのが、本書です。地方創生の成功事例17件と、新たな産業を生み出す核となるベンチャー企業、地方有力企業の情報を、なんと690社も掲載。地方で産業・仕事を創出し、人が集まる環境づくりのヒントが盛りだくさんです。

著者:トーマツベンチャーサポート、日経トップリーダー
出版社:日経BP社
出版日:2015年11月24日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/770

ブルーオーシャンのビジネスはまだまだある!

アグリ・ベンチャー
新たな農業をプロデュースする


衣食住の「食」に欠かせない産業として発展してきた農業。今、この農業が熱いことをご存知でしょうか?2015年の農林業センサス報告書によると、5年前に比べて家族経営は18.4%減っているものの、法人経営は25.3%も増加。ビジネスとして注目が集まっていることが窺えます。
そんな農業の現状や課題といった知識から、新たな取り組みまで、実践ですぐに使える内容を紹介しているのが本書。農業に関して明るい話題の少ない日本だからこそ、アグリビジネスは大きなチャンスです!この機会に、検討してみてはいかがでしょうか。

著者:境新一編著、齋藤保男・加藤寛昭・臼井真美・丸幸弘著
出版社:中央経済社
出版日:2013年11月27日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/103

日本だけを見ててもダメ。地方創生には大胆な発想の転換が必要

大前研一ビジネスジャーナル No.11
日本の地方は世界を見よ! イタリア&世界に学ぶ地方創生


グローバルな視点と大胆な発想に定評のある大前氏。本書は、彼が主宰するセミナーの内容を再編集したものです。
日本が目指すべき地方創生のモデルとして「イタリアモデル」を出してくるところからすでに視点の違いを感じさせますが、さらに記事の内容に目を向けてみると「地方創生の前に立ちはだかる「中央集権」の壁」、「町おこしやふるさと創生で、GDP増加につながった事例は一つもない」など、核心をついた提言には驚くばかりです。地方創生の成功例を学ぶだけでなく、視野を広げる・視点を変えるトレーニングにも、もってこいの一冊です。

著者:大前 研一 監修、good.book編集部 編集
出版社:masterpeace
出版日:2016年08月26日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/1027

お客さんが、気仙沼まで来てくれる(目次より)

気仙沼ニッティング物語
いいものを編む会社


宮城県北部にある風光明媚な漁港である気仙沼。しかし、過疎化の波は他の地方都市と同様に押し寄せ、震災を機に人々がさらに離れていってしまった。こんな土地で編み物会社を立ち上げたのが著者である御手洗氏です。
震災後というと復興物語のように捉えられがちですが、本質は「地方の企業が世界に認められるモノづくりの会社」を目指す物語。地方創生の成功例のひとつとして読むのも良し、マッキンゼーのコンサルタントからブータンの公務員になったという著者の異色のキャリアを堪能するのも良し、1冊で二度、楽しむことができます。

著者:御手洗 瑞子
出版社:新潮社
出版日:2015年08月19日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/614

家賃の安さ+東京に負けないIT環境で、差別化を図る

神山プロジェクト
未来の働き方を実験する


現在は、名刺管理ソフトで有名なSanSanを始めとしたIT企業が集まる街として有名な徳島県神山町。ですが、ほんの十数年前までは他の山間部にある限界集落と同様、産業がない、人口が増えないといった課題を抱えていました。
そんな神山がなぜ、大企業やたくさんのクリエイターを惹きつけるようになったのか?その答えが本書にあります。あたかも企業がマーケティング戦略をするかのように、他にはない魅力を考え、創った「奇跡の町」の成功例は一見の価値ありです。

著者:篠原 匡
出版社:日経BP社
出版日:2014年03月10日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/209

記事作成:宮本 雪

本の要約サイト フライヤー

本連載は、1冊10分で読めるビジネス書の要約サイト「flier(フライヤー)」の記事をもとに再構成したものです。

フライヤー

ノマドジャーナル編集部
専門家と1時間相談できるサービスOpen Researchを介して、企業の課題を手軽に解決します。業界リサーチから経営相談、新規事業のブレストまで幅広い形の事例を情報発信していきます。