2025年の未来の働き方を詳細に描いた「WORK SHIFT」の著者・リンダ・グラットンが、またもや世界を騒然とさせた話題の著書「LIFE SHIFT」。ここでは100年生きられる根拠と、それにより広がるキャリアや人生の可能性について書かれています。(後ほどの書評で詳述します)

100年生きられると聞いて、あなたはどう感じるでしょうか?「そんなに働きたくない」「まだ3分の1だけど疲れちゃった」という方もいるかとは思いますが、ここはやはり、「やりたいことができるチャンスがたくさんある」と考えたほうがワクワクしますよね。キャリアだって1社で終わることはないでしょうし、定年という概念自体がなくなることも考えられます。

ですが、楽観視してばかりもいられません。長く生きることで医療やお金の心配は増えるでしょうし、社会全体に思いもよらない悪影響を引き起こしてしまうこともあるでしょう。少しでもこうした心配やリスクを減らすには、なるべく早いうちから考え、準備をすることが大切。そこで今回は、100年生きる時代に必要な知識やノウハウが学べる本をご紹介いたします。

一生を通して、成長し、変化することが豊かな人生に繋がる

ライフ・シフト
100年時代の人生戦略


20歳前後まで教育を受け、65歳まで働き、15年程度の余生を過ごす。これまで一般的と言われてきた人生が、今、大きく変わろうとしています。本書の著者が提言する平均年齢100歳をイメージできなくても、周りを見渡してみれば元気な60代、70代がたくさん。100歳まで生きるのも悪くはないかも、と思えてきます。
ですが、もはや年金すら当てにならない時代。何もせずに明るい未来が手に入ることはありません。そこで本書が何度も繰り返し、言葉を変えつつ伝えているのが、生涯ずっと学び、才能を磨き続けなければならない、ということ。決して簡単なことではないですが、自分らしい人生を見つけるための羅針盤となってくれるはずです。

著者:リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著、池村 千秋訳
出版社:東洋経済新報社
出版日:2016年11月03日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/925

このままじゃヤバイ!あなたの人生設計

20代・30代で知っておきたい
これからかかるお金で困らない本


結婚やマイホームの購入など、「こういう生活を送るのが幸せだ」という考えには必ずお金がつきまとう。つまり、お金の使い道は幸せの定義によって決められると、著者は言います。
しかし、この”幸せの定義”が曲者。給与が右肩上がりで増えず先行き不透明なご時世に、前時代的な、しかも他者の価値観でお金の使い道を決めてしまうのは、大間違い。この本を読んで、自分に合ったお金の考え方・使い方を学びましょう。

著者:岡崎 充輝
出版社:日本実業出版社
出版日:2015年02月20日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/448

会社を”使って”やりたいことをやるには(第1章より)

会社を辞めないという選択
会社員として戦略的に生きていく


正当な評価をもらってない気がする、やりたいことができない・・・会社員として働いていれば、誰もが一度は、感じたことがあると思います。中には、実際に転職や独立といった形で、行動に移した方も多いのではないでしょうか。
しかし、社内ベンチャー立ち上げや起業家などさまざまな立場を経験した著者は言います。「会社員は最もかっこいい働き方ができる」と。著者が考える会社員のメリット、会社に属しているからこそできることとは、どんなことなのでしょうか?働き方が多様化しつつある今だからこそ、読んでいただきたい一冊です。

著者:奥田 浩美
出版社:日経BP社
出版日:2015年02月09日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/449

医療・福祉の発展で、高齢者ばかりでも住みやすい社会に

平均寿命105歳の世界がやってくる
喜ぶべきか、憂うべきか


本書では、アメリカ社会において、長寿が社会にどのようなインパクトを与える、どのような対策が取れるのかが議論されています。
アメリカのデータなんて参考にならない、と考えるかもしれませんが、この本で取り上げられている高齢化問題は先進国共通のもの。そこの医学と社会学の両面から深く切り込んだ内容は、アメリカより高齢化が進む日本でも大いに参考になるものです。

著者:アレックス・ザヴォロンコフ著、仙名 紀訳
出版社:柏書房
出版日:2014年08月10日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/312

結局、楽しんだもの勝ち!

マリス博士の奇想天外な人生


まるで小説のようなタイトルですが、「事実は小説より奇なり」を地で行っているのがマリス博士。有名大学で教授になったことはなく、論文も数少ない。さらには、研究を離れてファストフード店で働いたり、いい波が来ればサーフィンに出かけてしまう。これだけ見ても、彼奇想天外なことは疑う余地もない。挙句の果てに、ドライブデート中の思いつきがきっかけでノーベル賞を受賞したというのだから、学会やライバルは大いに驚き、また嫉妬したことでしょう。
これまで紹介してきた4冊は”堅実に”100年ライフを歩むためのものですが、5冊目は真逆に位置するもの。自分が「楽しかった!」と思えれば、それが一番素晴らしい人生なのかもしれません。

著者:キャリー・マリス著、福岡伸一訳
出版社:早川書房
出版日:2004年04月09日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/263

記事作成:宮本 雪

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本連載は、1冊10分で読めるビジネス書の要約サイト「flier(フライヤー)」の記事をもとに再構成したものです。

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