前回はリモートワークの概要と、主な種類についてご紹介してきました。

今回も引き続き、リモートワークで取り組みやすい仕事をご紹介するとともに、将来の展望についても見ていきたいと思います。

(繰り返しますが、副業とリモートワークは、決して対立する概念ではありません。以下のリモートワークを本業にする人もいれば、副業にする人もいる点にご注意ください)

2.物販系

インターネットを介し、モノを売ってお金を得る仕事です。あなたのウェブサイト(もしくはオークションサイトなど)を「インターネット上のお店」にできるため、実際の店舗を構える必要がありません。よってリアル店舗の運営に必要な、家賃や光熱費、店員の人件費といった経費が、すべて不要になります。

とはいえ、インターネットで集客しモノを売るというのは、口で言うほど簡単なことではありません。ネット通販の基礎知識やトレンドなどはもちろん、一定以上の商才(商売の才能)が求められることになります。

 

・ネットオークション

「ヤフオク!」をはじめ、ネットオークションがとても盛んです。文字通り「インターネットオークション」の略で、インターネットを通じて期限付きのオークションを開催するシステムです。スタート価格を設定した上でオークションを開始し、期間中に最高額で入札したユーザーに販売します(なお最大手の「ヤフオク!」では、定額での出品も可能です)。

昔は不用品などの販売でお小遣いを稼ぐ人がほとんどでしたが、近年は本格的なビジネス・副業として取り組む人も増えてきました。

 

なんといっても大きな魅力なのは、好きな商品を好きな価格に設定し、オークションを開始できることです。とはいえ、ネットオークションで稼ぐのも、そう簡単なことではありません。自分の設定した値段で入札者が現れるとは限りませんし、出品物が思ったほど市場に評価されないこともしばしばあります。

この分野で成功するには、まず自分の得意な分野で始めることがオススメです。得意な分野の商品の相場をよく見ながら、出品を繰り返しつつ、ネットオークションで稼ぐコツをつかんでいく必要があります。そうして訓練を積むうちに、利ザヤが大きく、儲かる商品が分かってくることでしょう。

 

・せどり

ネットでの物販としては、ネットオークションによく似た種類のビジネスです。

「せどり」とは、「購入したものを販売し、利ザヤで儲ける」こと。つまり「安く買って、高く売る」ことができれば、大きく稼ぐことができるというわけです。

 

しかし、これもまた口で言うほど簡単なことではありません。まずは、扱う商品分野について、相場を見るセンスを磨く必要があります。「どんなものが、どれくらいで売れるか」を把握しないことには、せどりで儲けることなどできないからです。ネットオークションと同様、経験を積みながら、高く売れる商品を見定める目を養っていかなければなりません。

3.ネットビジネス(物販以外)

もちろん物販以外でも、ネットビジネスと呼ばれるものは数多く存在します。

 

・アフィリエイト

最近、特に注目されているネットビジネスです。あなた自身のウェブサイトやブログに広告を載せ、そこから広告主が設定するなんらかの成果(購入、資料請求など)が上がった場合、報酬を受け取れるシステムです。

 

こう書くと、何もせずにお金が入ってくる素晴らしいビジネスのように見えますが……実際にアフィリエイトで稼ぐのは簡単ではありません。この手法で儲けるには、サイトやブログにアクセスを集めることが必要ですが、一般人の作るサイトが大量の人を集めるのは、とても難しいからです。

自分の得意分野があって、人が集まる有益な情報サイトが作れる人にとっては、ぴったりのビジネスでしょう。

 

・情報商材

人に役立つ有益な情報やノウハウを持っているなら、その内容を「情報商材」として販売する方法もあります。たとえば「楽なお金の儲け方」「好きな娘をゲットする恋愛必勝法」などといったタイトルの情報商材が、結構な値段で出回っていたりしますよね。

 

しかし情報商材というだけで、多くの人から胡散臭い印象を持たれてしまうのが現実です。よほど内容が有益で、独自性がないかぎり、情報商材で儲けるのは簡単ではないでしょう。それでも、自分の得意分野で何らかのノウハウがあり、その内容に自信があるのであれば、やってみてもいいかもしれません。

4.財テク系

今も昔も「財テク」は人の心をつかんでやみません。たしかに大きな利益を上げる成功者がいるのも事実で、一攫千金の体験談に魅了される方もいるでしょう。近年はインターネットを通じて、様々な財テクに簡単に挑戦できるようになっています。

しかし、勝者の影には敗者あり。財テクで失敗して大損してしまう人も、大勢いることを忘れてはなりません。この分野に挑戦するのであれば、失敗したときのリスクを計算した上で、自分がリスクを負える範囲で取り組むのが鉄則です。

 

・株投資・FX

株は昔からあるメジャーな投資法で、これから伸びると予測した会社の株を買います。予想通りに会社が成長すれば、配当益を得たり、その株を転売することで儲けることができます。とはいえ、ある程度の元手が必要な投資法でもあります。

 

その他、近年盛んになってきた投資法に、FX(注)があります。相場を見ながら外国通貨をタイミング良く売買することで、利益を出していくという方法です。FXは少ない元手で開始できますが、リスクが高いことも忘れてはいけません(FXで数百万円単位の損をした……なんてニュースも、時々目にしますよね)。

 

(注)FXの特色……投資資金の25倍もの額を取引できる(これをレバレッジという)ため、少ない元手で大きな利益も見込める。その一方でやはりリスクも高い。

 

株投資にもFXにも共通するのは、しっかり利益を出すには、経済・金融に関して相当の知識が必要だということです。挑戦するのであればとにかく慎重に、自分の負えるリスクの範囲内で取り組むことが必要です。

5.その他

これまで紹介してきたもの以外にも、リモートワークには様々な種類があります。

講師、翻訳、さらには占いといった、特技を生かしたサービスもあります。また、ユーチューバーのようなエンターティメント系のリモートワークもあります。

 

以上、前回から2回に渡り、リモートワークの主な種類について見てきました。

すべての仕事に共通して言えるのは、やり始めてすぐに結果が出るものはほとんど無いということです。どの仕事も、取り組みながら少しずつ経験を積み、ノウハウを蓄積してこそ、ようやくモノになります。

 

よって、リモートワークでしっかり稼いでいきたいのであれば、あなた自身がとにかく「やっていて楽しい」仕事を選ばなくてはなりません。楽しい仕事でなくては、長続きしないからです。

 

「継続は力なり」「好きこそものの上手なれ」

この金言は、リモートワークにはもちろん、すべての仕事に通じるものなのでしょう。

 

記事制作/欧州 力(おうしゅう りき)