「フリーランス」になるには?

結論からいうと、フリーランスになるのに特別な手続きは一切必要ありません。フリーランスです、と名乗ればあなたは今日からフリーランスです。

ですがフリーランスになるうえで、「どういった手続きがあるのか」「どういった備えをしておくべきか」という知識を身に着けておくことは大切。

しかしフリーランスになったからといって、仕事がなくては生活が成り立ちません。一体どうすれば収入を得られるのか、という点については懸念されている方が多いかと思います。そこで「経験者・未経験者問わず、フリーランスとして独立する方法」について解説していきす。

未経験でもフリーランスとして独立する方法

よく尋ねられるのが、「未経験でもフリーランスとして独立できるのか?」という点。結論から言ってしまえば、「準備をすればなれる」です。

・スキルを磨く
・仕事に繋がりそうな人脈をもつ

未経験者がフリーランスとして独立するために必要なのは、この2つ。しかし、人脈をいきなり構築しろといわれても難しいので、今回は「独立までのスキルの磨き方」に絞って紹介していきましょう。

フリーランスになる職種での必要なスキルを明確化する

仕事を得るためには、たとえばライターなら毎日文章が書けなくてはなりません。デザイナーならPhotoshopやIllustratorなどのソフトは、使える必要があります。

まず大切なのは、自分がなりたい分野で「どのようなスキルが必要なのか」を明らかにすること。

フリーランスのための営業活動を成功させる2つの方法~案件獲得に繋がるツールとは?~』も参照ください。

完璧なプロにまでなる必要はありません

ただしフリーランスになってからの方が、はるかに勉強することは多いです。これを書いている私も、ライターとして独立する前と比べると、ずいぶんと成長したことを実感しています。

ですから、「プロレベルになってから独立しなくては」と考える必要はありません。それでは、このスキルを身に着けて独立するためのマインドを説明していきます。

スキルを磨くための2つのやり方

フリーランスとして独立するためにスキルを磨く必要。そのやり方は、私も含め周りの方を見ていると下記の2つがあるように感じます。

・まずは独立をし、実績・スキルアップを目的に低単価でも案件の数をこなす
・本業で収入を得ながら副業でスキルを磨く

前者であれば、できれば3ヶ月程度は何もしなくても生きられる貯蓄を持っておくべきです。税金や保険など、現代人はあらゆる場面で、それこそ「息をしているだけでもお金を使う」生き物。それを意識しておかなくてはなりません。

後者であれば、「独立した時のこと」を常に考えながら仕事をしましょう。具体的にはコンスタントに仕事ができるリズムを作る。その他にも営業活動、人脈形成、スキルを磨く等、できることは無数にあります。

このようにスキルを磨きつつ、独立の備えをしておくのがフリーランスとして活動するための第一歩。それでは続いて、第二の備えとして、サラリーマン、あるいは学生時代にやっておくべき手続きを解説です。

サラリーマン時代にやっておくべき手続き

冒頭で「独立するためにやるべきことはない」と述べましたが、実は「独立するためにやっておきたいこと」は多くあります。それはサラリーマン、学生時など、社会的地位があるタイミングでやっておきたいことを以下に挙げていきます。

1. クレジットカードを作っておく

フリーランスになって最初の1年は、まずクレジットカード等の審査は通らないものと思ったほうがよいでしょう。社会人であれば、クレジットカードを持っている方も多いとは思いますが、持っていないのであれば注意が必要です。(『審査も大丈夫!フリーランスにおすすめのクレジットカード』参照)

もし学生であれば、「三井住友VISAデビュープラスカード」など、学生向けのカードを作っておくだけでも、立ち回りやすさが大きく異なってきます。ショッピング枠などは最低限で構いませんので、必ず一枚は作っておきましょう。

補足として、今持っているカードにキャッシング枠がないなら、独立前に審査を受けて増やしておくことも検討しておくとよいでしょう。

キャッシングは、使わないに越したことはないものです。しかし海外に渡った際、向こうの通貨を引き出す場合や大至急お金が必要になった場合など、いざという時の保険として、役立つ場面は少なくありません。

2. 賃貸契約・ローン契約等を済ませておく

クレジットカードと同じく、賃貸契約にも「家賃の支払い能力があるかどうか」という審査があります。必ず、独立前に引っ越し等は済ませておくことがおすすめです。

他にも、「フリーランスはローンが組めない」と言われているとおり、ローンの審査は非常に通りにくくなります。住宅・車のローンや借り換えなど、必要であれば独立前に手続きを済ませておきましょう。またそれらの支払いが滞らないように、一旦貯蓄や収支を見直しておくことをおすすめします。

上記2つが、学生・サラリーマン時代に必ず確認しておくべき点です。それでは最後に、フリーランスになってから必要な手続きについて、チェックしていきましょう。

「開業届」を出すか出さないか

結論として、「開業届」は、独立するのであれば提出しておきましょう。(『フリーランスになったので開業届を出してみて分かったこと』参照)

新しい事業を始める時に、税務署に報告する「開業届」。開業届の提出は、事業開始より1ヶ月以内と定められているものの、実際には開業届を提出しなくてもペナルティを受けることはありません。

そのため、開業届を出さずに仕事をしている方もいます。しかし結論から述べると、開業届を提出するメリットがあるため、提出するべきです。

・確定申告時に青色申告(税金の控除額が大きい手続き)が可能になる
・屋号が持て、屋号名で銀行口座が開設可能になる(社会的信用が上がる)
・開業届を提出すると、記帳指導等のセミナーが受けられることがある

ざっくりと説明するとこのようなメリットがありますが、「開業届を出した場合」のデメリットはとくにありません。提出時に、税務署に行く手間がかかるくらいでしょうか。精神的な側面として、開業届を提出しておくと、個人事業主としての自覚が形になり、その後の業務にも身が入るでしょう。