「ハッカソン」「アイデアソン」とは?

「ハッカソン」「アイデアソン」、聞いたことのある方も多いかと思いますが、これらはIT業界で2013年ごろより話題になっている共創型イベントです。

「ハッカソン(Hackathon)」とは、ハック(Hack)とマラソン(Marathon)を合わせた造語です。ハッカソンでは、エンジニア、デザイナー、プランナー、マーケティターなどがチームを作り、与えられたテーマに対し、それぞれの技術やアイデアを持ち寄り、短期間に集中してサービスやシステムなどを開発し、成果を競う開発イベントの一種です。

一方、「アイデアソン(Ideathon)」は、アイデア(Idea)とマラソン(Marathon)を合わせた造語で、ある特定のテーマについて多様性のあるメンバーが集まり、対話を通じて、新たなアイデア創出やアクションプラン、ビジネスモデルの構築などを短期間で行うイベントのことを指します。

どういった主催者のもとでこれらのイベントが実施されているのでしょうか?

これらの主催者には、起業家、事業会社の新規事業担当者、IT企業やアクセラレーターやベンチャーキャピタル、公的機関や地方自治体などが見られます。
目的も、研修であったり、新しいプロダクト開発、自治体の課題解決など様々です。

新しいオープン・イノベーションの形、「ストラテジアソン」とは?

「ハッカソン」「アイデアソン」に続き、今回博報堂が新しい試みとして、「ストラテジアソン」の開始を発表しています。

「ストラテジアソン」はストラテジー(Strategy)とマラソン(Marathon)を合わせた言葉で、
アイデアソンやハッカソンが、短期間に多くのアイデアシーズを得られる方法であるのに対して、ローンチから普及までの中長期的な戦略をするイベントを指しているそうです。
博報堂が2015年6月に提唱し、同プログラムの提供を開始しています。

また、2015年8月6日には、博報堂とサーキュレーションが共同し、サーキュレーションが提供している多数の専門家をプールして1時間相談サービスを提供しているOpen Researchと、博報堂のストラテジアソンを組み合わせた「Open Research JAM」という取組を発表しています。

こちらは、サーキュ レーションの持つ約 3,000 人の元大手企業幹部や高スキルのシニア技術者、若手専門家のネット ワークから各業界のエキスパート人材を選定し、新製品やサービスのローンチから普及戦略までを協働でプランニングいたします。博報堂からファシリテーター、サーキュレーションのOpen Researchから、大手企業幹部や若手専門家の多様なエキスパートを提供し、ストラテジアソンを実施する取り組みです。

もともと、アイデアソンやハッカソンが実施されてきた中で、これらの取組を成功させるためには、いくつかの要素が必要とされていました。その中でも「参加者の多様性」「フォローアップ」の点については外部の独立プロフェッショナル人材であるビジネスノマドが参画することで大きく向上するという考えの基に「Open Research JAM」は設計されています。

つまり、「参加者の多様性」については、同じコミュニティや組織を超えた、多様な外部人材が参加する仕組みが必要です。そこに多様なバックグラウンドの外部人材を入れることで、アイデアだしや戦略設計の幅が非常に広がります。

また、「フォローアップ」については、成果を出すためには、アイデアや戦略などにとどまらず、実行フェーズを進めるためのイベント後のフォローアップが重要です。
別ミッションをもつ人材が一時的に主催してハンドリングしたイベントでは、イベント実施後のサポートは難しいですが、
独立したプロフェッショナル人材などの外部人材リソースがそのままフォローできる体制にあれば、有望なアイデアや戦略の実行フェーズまで形にすることができます。

つまり、こうした取り組みについては外部人材を活用することでより価値のあるものにすることができるため、この観点においてもビジネスノマドの活用がより広がっていくかもしれません。

ノマドジャーナル編集部
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