フリーランスは認可保育園の審査に通りにくい?

会社員に比べると、フリーランスや在宅ワーク・業務委託で働いているママは認可保育園の申請が通りにくいと言われています。ではなぜ入園審査が通りにくいのか、具体的に解説していきます。

その理由を知ったら対策を万全にして、できるだけ入園できるよう丁寧に書類を作成していきましょう。押さえておきたいポイントについても説明していきます。

フリーランスが会社員よりも不利な理由は?

基準表で、居宅内労働の点数が低い場合がある

保育園の受け入れ定員を上回る申し込みがあった場合、基準表の点数によって入園者が選考され、点数が高い児童から優先して入園が決まります。(※基準表は、自治体によって利用基準表・調整基準表など呼び方が異なります。)

在宅ワークは「居宅内労働」に該当しますが、この居宅内労働が、会社員や居宅外労働よりも点数が低く設定されているケースが多いのです。つまり、たとえ会社員と同じフルタイムで働いていても、会社員ママより不利な条件になってしまいます。

同伴就労・同伴勤務と判断される自治体がある

勤務先に子供を連れて行っている場合、「同伴就労」または「同伴勤務」と判断され、調整点が減点されてしまう自治体があります。そして、自宅で働いている場合はこの「同伴就労」と見なされてしまいます。

例えば東京都品川区の場合、同伴就労はマイナス1点が課されます。

会社員の「育休明け加点」が加算されない

産休・育休明けで仕事に復帰する場合、加点がもらえる自治体があります。しかし、フリーランスや在宅ワークで働いているママにはそもそも育休制度がないため、この加点がもらえません。

育休手当がある被雇用者と違い、育休中は無給になってしまうばかりか、育休明け加点ももらえない現実…。保育園入園を考えた時、フリーランスママには大きな障害ばかりが立ちふさがります。

フリーランスママの「2人目の壁」とは?

2人目の場合、第一子が退園するリスクも?

保育園に子供を預ける条件は「ママが働いていること」。一定期間働いていないと退園させられてしまうのですが、大変なのは2人目を出産するタイミングです。

被雇用者の場合は、育休制度に守られますが、そもそも育休がないフリーランスママの場合、上の子を保育園に預け続けるためには、第二子を生んだ直後から働かなければならないという現実があります。

しかし出産直後から子供を預かってくれる認可保育園はありません。認可外でも「生後半年から」という保育サービスが多く、やはりフリーランスママには厳しい現実があります。

入園させたいなら「開業届」を出そう!

フリーランスママの厳しい状況を伝えてきましたが、だからと言って諦めたらそこで試合終了です。しっかりと準備を整えることで、入園できる可能性を上げていきましょう。

在宅ワークや業務委託でバリバリ仕事をしているけど、まだ開業届は出していない…。そんな方は早めに提出してください。開業届を提出すれば、個人事業主となり内職者と比べて多い点数をもらえます。

例えば東京都国立市では、自営(居宅内)は38-88点なのに対し、内職は30点と点数に大きな開きがあります。

フリーランスになったので開業届を出してみて分かったこと』もご参照ください。

用意する書類の内容が審査に影響する!

フリーランスで収入を得ていることを証明する書類

保育の必要性を伝えるために、仕事をして収入を得ていることを証明する必要があります。会社員の場合は雇用主に勤務証明書を記入してもらいますが、フリーランスの場合は自己申告で就労証明書を記入します。

証明書とともに収入証明書類が必要になります。確定申告をしていれば、確定申告書を添付して提出しましょう。

就労実績表などで仕事の大変さもアピールする

就労形態や就業時間が不規則な場合に提出する就労実績表。できればこの書類も提出して、保育が不可欠であることをアピールしましょう。

就労実績表には、直近1ヶ月の仕事内容や、それぞれ何時から何時まで働いたかを記入できるようになっています。育児をしながらの仕事は大変だと思ってもらえるように書き込みましょう。

自治体ごとにルールが違うのでしっかり情報収集を!

保育園入所の優先順位を決める項目や点数、そして必要となる書類は、自治体ごとに結構ばらつきがあります。点数や内容が改訂されることもあります。自分の自治体ではどうすれば有利になるのか、最新の情報をしっかり収集することが大切です。

インターネットにもさまざまな情報がありますが、それらを鵜呑みにするのではなく、同じ地区の先輩に実情を聞いたり、納得できるまで市や区の職員さんに質問することをオススメします。

諦めずに、早め早めに行動するのがカギ!

在宅ワークや業務委託・フリーランスで仕事をしているママは、会社員よりも不利だと言わざるを得ません。2人目の壁もあります。しかし、初めから諦めるのではなく、しっかり情報収集を行い、素早く漏れなく行動することが大切です。

場合によっては認可保育園に固執せず、無認可の保育園を利用しながら短期間で集中して働くというスタイルもオススメです。ストレスなく働いていけるよう、ベストな選択をしていきましょう。