1. 会議資料に凝らず、会議を効率化する
会議を効率化するためには、その前段階として会議資料作りを簡素化することが大切です。凝った会議資料を作っていると、なんとなく課題に取り組んだ「気」になり、それだけで満足してしまう可能性があります。
また資料作りに時間を取られてしまうと、肝心なプレゼン内容の理論を深める時間が減ってしまうという、本末転倒に陥りやすくなります。
さらに、凝った会議資料は、読む側も要点を掴むまでに時間が掛かるうえ、議題の焦点がわかりにくくなりがちです。会議資料は、読む側が簡単に要点を掴めるよう、できる限り簡潔にまとめましょう。
2. 会議資料は事前に参加者に配り、会議を効率化する
多くの企業の会議風景を観察すると、会議資料は会議の直前や会議中に配られ、会議が始まると資料の内容を延々と確認する場面が多く見受けられます。そのため、会議時間はどうしても長くなり、肝心な議論の時間が短くなりがちです。
もし会議資料を事前に読んでおくことができれば、時間の短縮ができます。会議資料は少なくとも1日前には参加者に配り、各自事前に確認しておくことで会議を効率化しましょう。
3. 会議資料はペーパーレスにして効率化する
オフィスのペーパーレス化が促進される昨今でも、会議資料は従来通り「紙」で配布している企業も多いようです。確かに中高年になると、細かな字が見えにくいうえ、パソコンの画面では全体像が把握しにくい資料もあります。
しかし会議資料をペーパーレスにすることで、資料を印刷する人件費が省けるうえ、紙やインク代の節約にもなります。さらに会議資料を電子データにすることで、メールに添付できることから事前配布も簡単になります。
最初は中高年社員や「資料は紙じゃないとダメ」という上司によって、会議資料の完全ペーパーレス化は難しいかもしれません。しかし細かな資料はプロジェクターを使うなど、できるだけ工夫しながら会議全体を効率化しましょう。
4. 参加人数を絞り、会議を効率化する
会議で参加者を招集する際、必須出席者だけではなく、つい会議内容に関係がありそうな人まで招集してしまうことがあります。しかし会議人数がムダに増えてしまうと、意見のまとまりや結論が出にくくなるだけではなく、会議に積極的に参加しない「傍観者」を大量に作ることになりかねません。
このような事態を防ぐためには、議案に関係するコアな人だけに絞り、関係がありそうな人は任意参加として招集することにしましょう。またコア出席者に絞ることで、全員が当事者としての意見交換ができるうえ、会議に参加しない人の時間をセーブし、他の生産的な活動に注力できるようになります。
5. 会議の決定事項責任者を指名し、事案進捗の効率化を図る
会議の決定事項でも、その事項の推進責任者を決めずにいると、決定事項自体がうやむやになり、結局実行されずに終わる可能性が高くなります。
会議で決定した事案には必ず責任者を決め、進捗状況を常に確認・推進させることで、事案進捗を効率化することができます。
6. 会議時間を設定し、会議を効率化する
会議時間を10分や30分など時間を決めて会議を開催する方法は、会議時間の効率化に役立ちます。時間が限られた会議は、その時間内に結論を出さねばならなくなりますので、必然的に濃縮した会議ができるようになり、さらに重要な意思決定も早くなります。
また会議終了時間を厳守することで会議時間の延長を防ぎ、会議後のスケジュール調整がしやすくなりますし、会議だけではなく業務全体の効率化につながります。
7. 議題が多い会議は、議題ごとの会議にして効率化する
議題が多い会議の場合は、一つひとつ議題ごとに会議を設定することで、1回の会議時間を短縮し効率化することができます。またひとつの議題に集中することで、結論やアイディアが出やすくなるメリットもあります。
さらに議題ごとに会議を分割することで、議題が多い会議にありがちな担当外の議題パートで時間を浪費せずに済み、その時間をより生産的な仕事にまわすことができます。
8. 議事録は会議中に作成し、作成時間を効率化する
会議後に議事録を作成する企業が多いですが、議事録を会議中に作成し、会議時間を効率化する方法もあります。
議事録は必ずしも発言者の一言一句を正確に書く必要はなく、会議内容が把握できれば問題ありません。そのため、議事録は会議中に簡潔に記載すれば、会議後の業務効率化が図れます。
ちなみに日産自動車では、会議中に出たアイディアは付箋に書いて模造紙に張り出し、その模造紙をデジカメで撮影したファイルを参加者や関係者に配布するという方法を取っているそうです。この方法では議事録作成自体が不要になりますし、何が話し合われたかも分かりますので、より会議の効率化になりますね。
まとめ〜会議の効率化は意外と簡単〜
ご紹介した方法以外にも会議の効率化の方法は沢山ありますし、導入してみると意外と簡単に会議が効率化できそうですね。まとめとして改めて「8つの方法」を列挙します。
- 会議資料に凝らず、会議を効率化する
- 会議資料は事前に参加者に配り、会議を効率化する
- 会議資料はペーパーレスにして効率化する
- 参加人数を絞り、会議を効率化する
- 会議の決定事項責任者を指名し、事案進捗の効率化を図る
- 会議時間を設定し、会議を効率化する
- 議題が多い会議は、議題ごとの会議にして効率化する
- 議事録は会議中に作成し、作成時間を効率化する
業務時間という限られた中で行う会議は、できるだけ効率よく行うことで、より多くの生産的な業務を行うことが可能になります。ぜひ自社で取り入れやすい方法を取り入れ、会議の効率化を図りましょう。