フリーランスとして独立した後に困らない2つの知識

社会人・学生がフリーランスになるにあたり、業種を問わず必須といえるのが「税務関係」の知識と、「自己管理能力」のふたつです。前者は、個人事業主であれば年度末の確定申告で嫌でも向き合うことになりますし、後者がなければ仕事ができません。

節税・申告など「経理」関係の知識

フリーランス、また個人事業主は、確定申告で控除を受ける権利があることをご存知でしょうか。これらの正しい知識を身に付け、青色申告を行うことで、払いすぎた税金をいくらか払い戻すことができます。

それだけではなく、確定申告は時間がかかるものなので、計画的に行わなければ、年度末に仕事と事務作業に忙殺されてしまう可能性があります。いざ確定申告、となった時に知識を身に着けようとするのでは少々遅いということを認識し、なるべく早く本などでノウハウを身に着けておきましょう。

自己管理を徹底するための「仕事術」関係の知識

続いて、個人的にとくに重要なのが、自己管理能力です。フリーランスは、会社員とは違い、社員の目や組織人としての責任がないため、怠けようと思えばいつでも簡単に怠けることができてしまいます。

それだけではなく、適切にスケジュールを管理しておかないと、仕事を受けすぎてキャパシティを超えてしまうということも往々にしてあります。余裕を持って仕事にあたったり、毎日休みなく働くということがないよう、先人のノウハウを知っておくとよいでしょう。

それでは、以下で経理関係のノウハウを凝縮した、オススメの本を3冊紹介していきます。

もう経理関係で困らなくなる、フリーランスにオススメ本3冊

以下、フリーランスのオススメ本を厳選しました。経理について知るなら以下の3冊がオススメです。

フリーランスの教科書【星海社新書】

フリーランスになろうとする人や、フリーランス1年目の人に向けて書かれた、税金、保険、年金、契約、法人化などについて解説している本。フリーランスになったばかりの主人公と、現役の税理士、社労士3名が対話をする形式で話が進んでいきますので、非常に読みやすくなっています。

独立すると決めたのなら知っておかなくてはならない、基本的なノウハウがすべて書かれた、地に足の着いた教科書といえます。「これからフリーランスになろうとする方」すべてにおすすめする本です。

フリーランスを代表して申告と節税について教わってきました。【日本実業出版社】

節税対策にフォーカスした本。上述した「フリーランスの教科書」を読んだ後にオススメしたい良書です。とくに、本書で登場する「話のわかる税理士」の話が読んでいて面白く、どこまでが節税で、何が脱税なのか?など、突っ込んだ話が多数展開されます。

フリーランスになる方にもオススメしたいですが、どちらかというと、フリーランスになって1年~3年程度を迎えた方にも読んでほしい本といえます。

起業5年目までに知らないと損する 節税のキホン【すばる舎】

実践的な内容が書かれた節税対策の本。発展的な内容が多いため、どちらかというと「申告や節税の基本はわかった、もっと効果的な節税対策を知りたい」という方向け。

もともと財務経理にかかわっていた方や、起業を考えている方、もしくは起業した方など、ある程度のレベルの人にもおすすめです。それでは、続いて「仕事術」にフォーカスした本を紹介していきます。

一生使える仕事術を身に着ける、フリーランスオススメ本3冊

個人的に読んだ中でもっともオススメしたい、フリーランスの自己管理能力向上に役立つオススメ本を3冊厳選しました。

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする【かんき出版】

全米でベストセラーとなった、効率化の方法論が書かれた本。国内でもすでに10万部以上を売り上げている本書は、単なるタイムマネジメント技術にとどまらない、「集中することの大切さ」を説きながら能力を伸ばしていく方法が書かれたものです。

あれもこれも気になって集中できない、という方にとくにオススメ。

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である【文響社】

仕事を習慣化するためのコツ、早く仕事に取り掛かるコツなど、元マイクロソフト社のプログラマー、中島聡氏が伝える、仕事術が詰まった本です。

早く・効率的に仕事を終わらせるにはどうすればよいか?〆切を守るには?著者はフリーランスではありませんが、フリーランスでも転用しやすいノウハウが濃く書かれています。

フリーランス1年目は、とくにマルチタスクに陥ってしまいがち、徹夜や残業をしてしまいがちなので、そのような状況に陥ってしまっている方にもオススメ。

〆切仕事術【左右社】

23年間一度も〆切を破ったことがないブックライター、上阪徹氏の「〆切に負われず、〆切を味方につける」メソッドが書かれた良書です。独立してからどのように〆切を守ってきたか、「〆切を味方につける」とはどういうことなのか、などが体系的に解説されており、個人的にも大きな気づきを得られました。

クライアントから仕事を請け負う限り、一生付き合わねばならない「〆切」。この概念との付き合い方を覚えておくことは、精神的に大きな助けになります。

まとめ

フリーランスは、確定申告や節税などを自分で行う必要があります。そうしたノウハウは、実際に教わることができるならそれが一番なのですが、やはり手っ取り早く知識を身に着けるなら、本が一番です。フリーランスとして、順調なスタートを切れることを願っています。