「働く」とは密接な関係にある「場所」。組織や場所にとらわれない働き方をするノマドにとって、固定されることなく柔軟に働く場所が変化することがあっても、働く場所の必要性は変わりません。

本ジャーナルで取り上げるビジネスノマドは、複数社を拠点として働き、コワーキングスペースを活用するなど、場所にとらわれない働き方をしています。今回はそのようなコワーキングスペース市場やトレンド、働く場所についての記事をまとめました。

SOHOからコワーキングへ。コワーキングスペースのトレンド①



2015年08月21日掲載 SOHOからコワーキングへ。コワーキングスペースのトレンド①

コワーキングスペースの数、会員数の伸び。世界のコワーキングスペース数のトレンドを見てみましょう。

米国のデスクマグ社とエマージェント・リサーチ社の調査によると、世界のコワーキングスペースの数は2013年で3000カ所を超えており、2006年からの推移見ると、非常に高い伸びを示していることが分かります。

以前は、フリーランスの働き場所といえば、SOHOが定番でした。しかしキーワード検索のトレンドを見ると、SOHOは下火となり、Coworkingに追い越された形となっています。SOHOがなくなったわけではありませんが、関心がCoworkingへとシフトしていることが分かります。

コワーキングスペース市場が世界的に注目されている。コワーキングスペースのトレンド②

コワーキングスペース市場が世界的に注目されている。コワーキングスペースのトレンド②

2015年08月24日掲載 コワーキングスペース市場が世界的に注目されている。コワーキングスペースのトレンド②

コワーキングスペースで働いている人で、所得が増えると予想した人は72%、仕事が増えると予想した人も66%でした。また余暇が減ると予想した人が20%いました。このように、経済面で伸びることを予想している人が多いことが分かります。

コワーキングスペースの発展・拡張予定

「コワーキングスペースが発展すると予想するか?」聞いたところ、「会員数」について運営者の90%(2014年予想)が伸びると予想しています。「所得」について、伸びると予想した回答が85%(同)。「コミュニティ感」について、伸びると予想した回答は81%(同)。

注目度を増すコワーキング市場、米WeWorkの大型調達

コワーキング利用者は、会員数の多いコワーキングスペースを選ぶ傾向が強くなってきている。
このことは、コワーキングスペースが、これまでの傾向と異なるフェーズに入ったことを意味しているのかもしれません。

例えば、米国ではWeWorkという世界最大規模のコワーキングスペースが、2014年末頃に3億5,500万ドルの巨額の資金調達に成功、企業価値は50億ドルに達したとして、世界的にも注目されています。Wall Street Jounalや、ビジネスウィーク誌などの各種経済誌で取り上げられ、シェアエコノミー時代のオフィスの在り方として、特集が組まれるなどの扱いになっています。

単なるフリーランス、インディペンデントワーカー向けの拠点から、企業のコラボレーション、オープンイノベーションを生み出すための拠点へと変わりつつあるのではないでしょうか。 今後のコワーキングのトレンドには要注目です。

「コワーキングスペース」とは?:ノマド・個人事業主として働く。新しい働き方の用語解説

「コワーキングスペース」とは?:ノマド・個人事業主として働く。新しい働き方の用語解説

2015年10月01日掲載 「コワーキングスペース」とは?:ノマド・個人事業主として働く。新しい働き方の用語解説

「コワーキングスペース」とは?

仕切りのあるオフィスよりもコミュニケーションがとれる開放的な空間であることが特徴といえます。そのためにコミュニティづくりができる、スペースの備品類を共同利用しやすく(逆に他人から見えたり、話し声が聞こえたりすることが嫌ではなければ)整ったオフィス環境を利用でき、利用人数や頻度に応じてスペースを流動的に利用できます。

様々な業種、年齢の人々が集まり、仕事をしたり、ノウハウやアイデアを共有し、協働する場所のこと。シェアオフィスと違い、仕切りがなく、イベントを開催したり、参加者同士の交流など「コミュニケーション」に重点を置いているのが特徴である。基本的に設備は共用で、コーヒー等のドリンクも置いてあることが多い。(「はてなキーワード」より)

単に雑談出来る仲間や電源、インターネット・アクセス欲しさからだけではなく、「コワーキング・スペース」の特徴は、各個人が独立して働きながら、相互にアイデアや情報を交換し、オフィス環境を共有することで生まれる相乗効果を目指すコミュニティ・スペースであることです。既存のレンタル・オフィスのような時間貸しのスペースとは異なり、オフィスには通常間仕切り等はなくオープンで、会議室、イベントスペース等を兼ね備えたものが一般的です。(「現代ビジネス」より)

コワーキングスペースを利用するメインユーザーとは?

フリーランス・個人事業主や起業家、ノマドワークをしている人など、組織に属さない人が多いです。

コワーキングスペースを利用するメリットとは?

① 飲み物がフリードリンクであることがほとんど。

② 空いているカフェを探す必要がなくなる。

③ Wifiや電源が完備されている。

④ アクセスのよい。立地がよいコワーキングスペースが多く、利用しやすい。

⑤ ロッカーを借りることができる。

⑥ 作業に集中できる。

⑦ 経費として計上できる。

ノマドからクラウドソーシングまで:「働く」を創る企業のオフィス

ノマドからクラウドソーシングまで:「働く」を創る企業のオフィス

2015年10月10日掲載 ノマドからクラウドソーシングまで:「働く」を創る企業のオフィス

今回は、リクルート、クラウドワークス、サーキュレーションといった「働く」を創る企業のオフィスはそもそもどうなっているのか?三幸エステートによるそれぞれの企業担当者へのインタビューをまとめました。

それぞれのオフィスをみると以下の通り、「働く」を創るそれぞれの企業の特徴を活かしたオフィスとなっているようです。

  • 「ノマド」を推進するサーキュレーションの、自由に働くことができ、ノマド同士のコミュニティづくりにも貢献するシェアオフィス併設のオフィス。
  • リクルートは、企業文化に基づき「働くことを楽しむオフィス」「コミュニケーション」をキャッチフレーズにした設計を行った。
  • クラウドワークスは、新しい働き方を体現できるオフィスとして、エントランスのプチ図書館・展示スペースやランニングマシーンエリアを設置している。

いかがでしたでしょうか?多様な働き方が増えている昨今、働く空間もコワーキングスペースの乱立や企業のオフィスの多様化がおきてきています。実は人生の中でも大半を過ごす空間といえる「働く場所」、今後も様々な働く空間が生まれていくことでしょう。

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ノマドジャーナル編集部

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