給料の伸び悩み、時間の有効活用など個人によって理由は違いますが、近年ダブルワークをしている人が増加しています。しかし大多数の企業では副業は認められていないのが現状です。そこで普段正社員として働いている人が、現在の職場にバレることなくパートやアルバイトを行うための重要なポイントについて詳しく解説していきます。

そもそもダブルワークを現在の職場にバレないで行うことは可能か?

政府が推し進める働き方改革などを背景に、近年では副業を容認する企業も徐々にですが増えつつあります。しかし現状はまだ、ほとんどの企業が就業規則などによって副業を禁止しています。それゆえダブルワークをしている人の大多数は、その事実を本業の職場には秘密にしています。

確かに、社員は会社と結んだ雇用契約に従い、規定された勤務時間内は労務に服する義務を遵守する必要があります。しかし実は、就業規則などによって社員の副業を禁じることは、法律上触れられていません。

ただ、副業の禁止如何にかかわらず、ダブルワークが本業の職場にバレてしまうと「本業が疎かになっていると思われるのではないか?」「仕事の評価に何かしら悪影響があるのではないか?」と思ってしまうのが現実です。

それゆえ法律上はまったく問題がないにも関わらず、ダブルワークをしている人の大多数がそのことを本業の職場には秘密にしているのです。

ではそもそも本業の会社にバレることなくダブルワークを行うことは可能なのでしょうか?結論からいうと、ある重要なポイントに気を付ければ十分に可能です。ここからは、ダブルワークをしていることが本業の会社の人間にバレてしまう原因や対処法などを説明していきます。

ダブルワークが会社の人間にバレてしまう原因

ではダブルワークが本業の会社にバレてしまう原因とは何でしょうか。主な原因として考えられるのは、副収入を得ることによって翌年の住民税が増額してしまい、年末調整時に副業していることが会社にバレてしまうことです。

会社が従業員に給料を支払うと、その人が居住する市区町村の役所宛てに「給与支払報告書」という書類を提出します。その人が給与をもらっているすべての会社から役所は給与支払報告書を受け取り、給与支払報告書に記されている金額を合計して住民税の額を算出、住民税決定通知書を製作し会社へと通知します。

問題はこの住民税決定通知書が給与総額の最も高い会社に送付されることです。一般的に給料の総額は本業>副業ですから、役所からの住民税決定通知書は本業の勤務先へと通知されることになります。

当然本業の勤め先では、あなたにいくら給料を支払っているのかを把握しています。給料に比べ住民税の額が不自然に高ければ、会社の給料以外になんらかの収入を得ていることに気づいてしまいます。それによりダブルワークをしていることがバレてしまうわけです。

また、マイナンバー制度によって副業がバレることがあると思っている人もいるかもしれませんが、結論からいうとその可能性は限りなく低いです。

役所が会社へ個人が副業していることを知らせることはありませんし、会社から役所へ個人が副業していることを問い合わせることもできないからです。マイナンバーの利用目的は、法律によって厳しく定められており、個人が副業しているかを知るために利用されるようなことは絶対にありません。

ダブルワークをしていることがバレないようにするためには?

では、ダブルワークがバレないようにするにはどうすればよいのかについて説明します。

副業先の給料が手渡しならば会社にバレることがない?

これは大きな間違いです。給料の支払い方法は関係ありません。どのような形式でも毎年1月頃になると会社は誰に、いくら給与を支払ったのかという情報を役所へ届け出するからです。

確定申告さえしなければ、副業していることが会社にバレることはない?

。これも間違いです。2か所以上から給料を受け取り、年間20万円以上の副業収入がある場合には確定申告が必要になります。ならば副業での収入を20万円未満に抑えてしまえば、確定申告の必要もなく本業の会社にバレない、と考えてしまいがちです。

しかし確定申告は所得税額を決めるために必要な行為であり、住民税額の算出には関係ありません。そのため年間20万円未満の副収入であっても住民税の申告は必要ですし、その収入分の住民税は加算して支払わなければなりません。

住民税を特別徴収ではなく普通徴収にして自分でおさめればバレない

以上の説明から、給料を手渡しで受け取ることも、副業の収入を20万円未満に抑えて確定申告を行わないことも、ダブルワークが本業の会社にバレないための正しい対処法ではないことがお分かりいただけたのではないでしょうか。

ではどうすれば住民税の額を変化させず、本業の会社に副収入を知られないようにすることができるのでしょうか。

副業で得た収入分の住民税を給料から差し引くのではなく、自分で直接納付するようにしてしまえばよいのです。このような住民税の支払い方法を「普通徴収」といいます。

副業の確定申告や住民税の申告をする際に、住民税の徴収方法で「自分で納付」を選択することで普通徴収が可能になります。申告書が受け付けられると、住民税の納付書が役所から送られてきます。この納付書によって支払いを行います。こうすることで本業の会社に通知される住民税決定通知書の額に変化が生じることがなくなり、ダブルワークをしていることが会社の人間に知られてしまう危険性を大幅に減らすことができます。

ただし1つだけ注意しなければならない点があります。それは、全国の多くの自治体では住民税が給料から天引きされる「特別徴収」を推進している所が多いことです。普通徴収を希望していも特別徴収されてしまい、副収入を得ていることをが会社にバレてしまうケースがあるので、心配であれば自治体に確認するようにしましょう。

またそもそも、住民税を普通徴収することができない自治体も珍しくはありません。ただその場合でも、給与所得扱いになる副業ではなく事業所得や雑所得となる副業を選択して、適切な方法で確定申告を行えば確実に普通徴収が可能になります。

会社にバレる心配の少ないおすすめダブルワーク先を紹介

それでは最後に比較的誰でも始めやすく、前項で説明したように適切に確定申告や住民税の申告を行えば会社にバレるリスクも少ない、おすすめダブルワーク先を紹介します。

在宅ワーク

最近ではインターネット環境さえ整っていれば自宅でダブルワークすることも可能になりました。在宅ワークには、ライティング、テープ起こし、データ入力、システム開発、WEBデザインなど数多くの職種があるので、自分の得意な分野であればすぐに開始できます。

また、外に働きに出る必要がないので、単純に職場の人間に副業先で働いている姿を見られてしまうといった心配もありません。

アフィリエイト・ネットショップ

アフィリエイトやネットショップを利用して副収入を得る方法もおすすめです。手先の器用な人であれば、手作りアイテムなどをネットショップやアプリを利用して販売することで収入を得ることができます。

インターネット広告に詳しい人や自らブログをやっている人ならば、ブログ上で商品やサービスを宣伝して広告収入を得る、アフィリエイトもおすすめです。

これらの方法は事業所得として申告しやすいので、会社にバレる心配はほとんどありません。さらに事業所得として認められると最大65万円の青色申告特別控除を受けることができます。これはダブルワークで副収入を得ることを考えた場合、非常に大きなメリットとなります。

その他おすすめダブルワーク先

職種によってはダブルワークを歓迎している所もあります。副業としてダブルワークを行う場合には、そのような職種を選択するのも本業にバレるリスクを減らし、無理なくダブルワークを継続していくためにはおすすめです。

副業を歓迎している職種の一例としては、イベントスタッフ、水商売系の飲食店、引っ越し業者などがあります。自らが働きやすい環境の副業先を選択するようにしましょう。また、本業とはまったく異なるジャンルの副業先を選択すると、自らの新しい可能性を知る良いきっかけとなるかもしれません。

まとめ

ダブルワークをしていることが会社にバレないようにするには、どのようにすればよいのかについて詳しく紹介してきました。副業している姿を会社の人間に見られてしまうというのは論外ですが、多くの人が会社にバレてしまう原因となる住民税額の変化には最大限注意する必要があります。

それを防ぐには副業先の住民税の支払い方法を普通徴収で行うようにしましょう。また、可能であれば雑所得や事業所得として税務署に認められる副業を選択すると、より確実にダブルワークが本業の会社にバレにくくなります。

ダブルワークをしていることが本業の会社にバレたくないという人は、ご紹介した内容を参考にしていただければ幸いです。

執筆者:鯨井 るか

都内の不動産会社に勤務しながら、これまで数多くの副業経験あり。最近は在宅WEBライターとしてさまざまなジャンルを多数執筆。得意ジャンルは副業やフリーランス関連。