いよいよ佳境を迎えた、アメリカ大統領選挙。日本時間10月20日午前10時過ぎに始まった最後の討論会後の世論調査でも、クリントン氏のリードは変わらず、トランプ氏と12ポイントもの差をつけているそうです。(10月24日現在)
(有権者874名に対する調査/10月20日〜22日/CNN
http://www.cnn.co.jp/special/us_election2016/35090968.html)
超大国であるアメリカのトップを決める選挙は、日本だけでなく、世界中の政治や経済に大きな影響を与えることは、まず間違いありません。
当然、日本でもテレビや新聞、Webなどメディアで大々的に取り上げられていますが、支持率の推移や、誰かが失言をしたなど、断片的な情報ばかりです。
ですが、日本を大きく変えるかもしれないアメリカ大統領について、こういった情報だけで判断をしてしまうのは心許ないもの。
そんな時に役に立つのが、ひとつのテーマに沿って体系立ててまとめられている書籍です。
投票日は3日後の11月8日、そして新大統領の就任式は2017年1月20日。
今からでも遅くはありません、両者の人となりやアメリカについて、おさらいしておきましょう。
トランプの息の根を止める評伝―ニューヨーク・タイムズ
熱狂の王 ドナルド・トランプ
人種・労働問題、外交、セレブのゴシップに至るまで、物議を醸す発言を連発するトランプ氏。本書は、そんな彼がどうやって大統領候補にまで上り詰めたのかを綴ったノンフィクションです。
格差や貧困、いまだに残る人種差別など、アメリカのグレーな部分を巧妙に利用しながら、良くも悪くも注目を集め続けてきたトランプ氏の軌跡を辿ることで、アメリカ社会が抱える不安や問題も見えてくるはずです。
著者:マイケル・ダントニオ著、高取 芳彦、吉川 南訳
出版社:クロスメディア・パブリッシング
出版日:2016年10月1日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/919
歴史は繰り返す
「全世界史」講義 II
近世・近現代編:教養に効く! 人類5000年史
16世紀〜17世紀栄華を極めていたアジアがヨーロッパに取って代わられたのはなぜ?新大陸アメリカが台頭した理由は?・・・など、複雑に絡み合う歴史を理解するのにピッタリの一冊。
改めて歴史を学ぶことで、アメリカ、そして世界が辿る未来を自分なりに予測してみるのもいいかもしれませんね。
著者:出口 治明
出版社:新潮社
出版日:2016年1月18日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/797
アメリカを内側から見てみよう
風と共に去りぬ
情熱的なラブロマンスとして知られている本書ですが、実は、南北戦争やリコンストラクションなど、現在のアメリカの礎をつくった時代を学ぶ教材としても最適な本。
スカーレットのロマンスや冒険を楽しみながら、いまだに選挙の争点となる人種問題、南北間での思想・考え方の違いについて理解を深めることができます。
著者:マーガレット・ミッチェル著、荒 このみ訳
出版社:岩波書店
出版日:2015年4月16日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/844
変革に積極的なリーダーが、いいリーダーだとは限らない
大統領のリーダーシップ
セオドア・ルーズベルトからジョージ・ブッシュまで8人の大統領の外交政策におけるリーダーシップについて徹底的に分析した”通信簿”。それぞれのリーダーが直面した課題とその乗り越え方で「変革型」、「漸進型」、「鼓舞型」、「取引型」の4つに分類していきます。
著者である国際政治学者の権威・ナイによれば、どの型が一番優れているといった優劣はないとのこと。今の時代にあった「型」はどれなのかを考えてみることで、理想的な大統領像が見えてくるかもしれません。
著者:ジョセフ・S. ナイ 著、 藤井 清美 訳
出版社:東洋経済新報社
出版日:2014年10月17日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/396
アメリカ初の女性大統領は何をしようとしている?
ヒラリー・クリントン ―その政策・信条・人脈―
民主党候補のクリントン氏はこれまでにファーストレディ、上院議員としてもメディアを賑わせており、日本でもその名を知らない人はいないでしょう。そんな彼女の半生とヒラリー政権の未来図を描いたのが本著です。
アジアでの外交政策や日本との関係についての鋭い分析は、日本人の著者だからこそできること。今後の日本の政治、経済を見通す上で、重要な示唆を与えてくれる一冊です。
著者:春原 剛
出版社:新潮社
出版日:2016年8月20日
詳細はコチラ→https://www.flierinc.com/book/917
記事作成:宮本 雪
本の要約サイト フライヤー
本連載は、1冊10分で読めるビジネス書の要約サイト「flier(フライヤー)」の記事をもとに再構成したものです。
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