手っとり早く始められる副業として、ブログがよく挙げられます。今回は、副業としてのブログについて、ブログで本当に稼げるのか、それで食べてゆく事は可能なのかについて書いてみます。
■ブログで稼ぐとは?
ブログはウェブログの略で、日記風のウェブコンテンツです。1994年にアメリカの大学生が開発、90年代後半にかけて世界中に広がりました。ブログは写真やテキストなどを入力すると自動的にページが生成されるため、HTMLなどの専門知識を学ぶ必要がありません。また、ブログサービスを使って自分のブログを公開することも可能で、ほとんどが無料で利用できます。
ブログで稼ぐ方法ですが、主には広告とアフィリエイトです。広告はグーグルのアドセンスを使うケースが多く、アフィリエイトはアマゾンや楽天などのネット通販系や、独立系など様々です。広告は自分のブログに広告を掲載し、クリックされると収益が支払われます。アフィリエイトも同様に広告を掲載し、広告から実際の販売につながると手数料が支払われます。一般的には広告とアフィリエイトを組み合わせるケースが多いです。
■ブログでいくら稼げる?
ブログで得られる収益ですが、広告もアフィリエイトも成果報酬制なので、実際のクリックや販売がなされないとお金にはなりません。広告の場合、一般的には月間PV(ページビュー)10,000で3,000円前後と言われています。私も月間PV12,000のブログを一つ運営していますが、月の収益は平均で3,000円程度、多い時で4,000円前後です。10,000PVに到達するのに毎日記事1本投稿し続けて約1年かかりましたが、正直言って楽ではありませんでした。
なお、PVと収益はほぼ正比例するので、月間PVが100,000になれば30,000円、1,000,000になれば300,000円の収益が期待できます。ただし、1,000,000PVのブログに育て上げるのは、並大抵の努力ではできません。私が見たところ、1,000,000PVのブログを運営している人は、起きている時間のほぼすべてをブログに使い、外部のライターも使って大がかりにやっています。それはもう副業というレベルではなく、ブログ運営という「本業」と呼ぶべきレベルです。
■ブログの収益だけで食べてゆくのは困難
計算上は、月間100,000PVのブログを10本運営すれば、月に300,000円の収益が得られますが、そこに到達するまでが大変です。仮にアフィリエイトも同時に行っていたとしても、アフィリエイトの登録や記事執筆などに相当の時間がとられ、効率的に収益が稼げません。
実際には、著名な芸能人やスポーツ選手のように、大量のPVを比較的簡単にコンスタントに集められるというのでなければ、ブログの収益だけで食べてゆくのは、不可能ではないにせよ、困難です。
■どうせやるなら自分の専門分野を
とはいうものの、ブログは自分のマーケティングツールとしては大変有効です。ブログも月間10,000PVくらいに育ってくると、読者からの問い合わせや相談などがぽつぽつと寄せられてくるようになります。中にはそこから執筆や講演のお誘いをいただいたりするようにもなります。
つまり、ブログ、特に自分の専門分野に特化したブログは、ブログ以外の収益へつながるトリガーの役目を果たしてくれるようになるのです。それゆえ、どうせブログをやるのであれば、自分の専門分野をテーマにすべきです。自分の専門分野であれば記事のネタに困る事も少ないし、自分のさらなる勉強にもなります。ブログの評判が上がれば、あなた自身のブランドも向上します。
さらに、ブログ記事に対する読者のコメントとかが盛り上がってくると、自分を中心としたコミュニティが形成されるようになります。副業としてのブログを考える場合、単に収益だけを考えるのではなく、自分をマーケティングし、コミュニティを作るための手段として考えることをおすすめします。
記事制作:
ジャパンコンサルティング合同会社
代表 前田健二
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