ある調査によると、25歳〜39歳の社会人のうち、転職を経験したことがある人は、約半数の52.5%(※)。これに「転職を検討したことがある」の22.0%という数字を加えると、およそ75%もの人がキャリアについて考えていることが窺えます。
※求人情報・転職サイトDODA「ホンネの転職白書ー転職活動実態調査」より
業界内で経験を積むのか、新しい仕事にチャレンジするのか、それとも、独立を目指すのか。
選択肢はたくさんあっても、自分にぴったりのキャリアや働き方がわからない。こんな方も多いのではないでしょうか。
そこで本連載では、フリーランスやノマドの事例を紹介すると同時に、読者の皆様へのアンケートを通じて、こうした新しい働き方について知っていただくために、幅広いデータを提供していきたいと考えています。
ぜひ、アンケートにもご協力ください。
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時間・場所・組織に縛られない働き方
「ノマドワーカー」という言葉については、聞いたことがある方もいると思います。ノマドもしくはノマドワーカーとは、英語で「遊牧民」を意味します。明確な定義はないものの、場所を選ばない、カフェで働くエンジニアや、ワークライフバランスのある生活を維持しながら働くワーカーを指すとされています。
特定の会社や組織に属することなく、仕事や時間や場所を請け負った内容に応じて自身の裁量で柔軟に変えていくため、ノマドワーカーと呼ばれるようになりました。インディペンデントコントラクター(独立業務請負人)というのが正式名称ですが、フリーランスや特定のコンサルティングを主体とした小規模会社オーナーも含めてノマドと呼ぶ人もいます。
ノマドになるきっかけとは?
いわゆるノマドはどのような経緯でなるものでしょうか?それぞれのノマドワーカーのキャリア、バックグラウンドをみてみましょう。
「もともとそのような働き方をしていた」
守屋実氏は、もともと会社員時代から同様の働き方をしていたため、独立しても働き方が大きく変わっていないという例です。新卒で入社したミスミ時代から、新規事業のプロとして成功しても失敗しても繰り返し新規事業を担当し続け、現在も複数のベンチャーや事業会社の新規事業の立ち上げに実働的にかかわっており、特に違和感のない働き方だったようです。
「起業の準備のため」
沢井悠氏は、期間限定のノマドワーカーです。会社を辞めて自身で起案したバイオベンチャーの起業準備をしている間に、準備に専念しつつ、週1-2日は働いて収入を一定確保するための独立です。また、ビジネスノマドとして稼働することで、稼働先の経営者を近くでみることができので、経営についての勉強も兼ねているというメリットもあるとおっしゃっています。
※沢井悠氏は現在、自身で起業したバイオベンチャー「株式会社サイキンソー」の代表取締役として活躍中です(2014年11月設立)
「どう働くか、というスタイルを大切にしたかった」
安藤美冬氏はFashion Headlineでのインタビューで独立のきっかけを次のように述べられています。
“「何をやるか(What)」よりも「どう働くか(How)」というスタイルを大切にしたかったからです。就職活動時には「どんな職種か」「どこの会社か」ということにしか目に入らなかった自分が、20代をずっと会社員として過ごしてきて、次第に「どんな風に働きたいのか」に意識が向くようになりました。
例えば、年に2回2週間の有給休暇を取得して海外に行くんじゃなくて、世界中をあちこち回りながら仕事がしてみたい。あるいは、肩書きの中で役割を決められるのではなくて、自分の興味の赴くままに、色々な仕事に挑戦してみたい……そんな願望が自分の中で抑えきれないくらい強くなった時、「この働き方のスタイルは、会社員のままじゃ出来ない」と確信して現在に至ります。”
「自由」な働き方を実現するための独立。読者の皆さんもイメージされやすい独立の目的かと思います。
このようにノマド化のきっかけ、独立の目的は人それぞれ。キャリアの選択肢の一つに加えることで、違った視点や新しい可能性も見えてくることでしょう。
より詳しい内容に関しましては、下記の関連記事も合わせてご覧ください。
【関連記事】
・「独立してフリーランス、ノマドワーカーになる前に」第1回:ノマドになるには?
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